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2018.10.24

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保育園・幼稚園の発表会〜劇あそびの題材選びのポイント

保育園・幼稚園の発表会〜劇あそびの題材選びのポイント

保育園・幼稚園の発表会では、劇の演目、登場人物、セリフなど決めなければならない事柄がたくさん。この記事では劇の進め方だけでなく、保育士さんの悩みによくあがる「おすすめの題材選び」についても解説します。

演目はもちろんのこと、クラスや組分けに応じた登場人物選びやセリフ、曲などを保育士さんが決める必要があります。それらはどのように決めればよいのでしょうか。
劇向けの題材はたくさんありますが、クラスの人数や普段の子どもたちの様子を参考にして決めることが大切。園児の反応が良い絵本や人気の曲、覚えやすい歌など、日常の保育の中からヒントを探します。年代ごとに流行りがありますので、子どもたちの間でブームになっている遊びやアニメなどから関連付けて考えるのもポイントです。どんなに素敵なストーリーでも、難しすぎると子どもたちにも負担になってしまいますので、指導しやすい題材を選びましょう。
題材が決まったら登場人物を決めます。クラスや組分けによって人数は違いますので、必ずしも選んだ題材どおりの登場人物を正確に割り振る必要はありません。主人公役を2人以上用意したり、お姫様役を増やしたりなど、みんなが楽しめるようにオリジナルの要素を入れても大丈夫です。急な欠席が出てしまっても対応できるように、とくに重要な役柄には複数人の子どもたちを割り振っておくと安心です。
セリフはできるかぎり簡潔に。長いセリフを読み切ることよりも、大きな声でハッキリと読んでもらうことを意識します。保育士さんのセリフも同じです。小さなお子さんはセリフの「音」で展開を覚えますので、言葉数が多すぎて早口になってしまわないよう気を付けてください。
劇に使いたい題材のなかに「因果応報」など、保育園・幼稚園の劇のストーリーとしては少し残酷かもしれない…と思うことがあるかもしれません。そういう場合は脚本を工夫してください。キャラクターが仲間外れにならないような僅かな修正でOKです。
劇には音楽や歌が欠かせません。劇を盛り上げるような選曲にしたいと考えてしまいがちですが、いちばん大事なことは子どもたちが元気よく楽しんでくれること。演目に沿ってはいなくても、普段の遊びで盛り上がる歌や曲を使うのもOKです。劇で使いたい曲があれば、普段の遊びの時間から子どもたちに聞かせておくのがポイントです。
発表会は、その準備過程を通じて子どもたちに様々な経験や学びを与えることができる機会ですが、小道具などのモノ作りは形が残るため特に達成感を感じやすいです。保護者の方々にとっては、手作りの小道具や劇の背景画などから日ごろの遊びやお絵かきの成果が実感できるものです。
衣装は安全性と動きやすさを重視します。裾を踏んで転ばないよう丈を短くしたり、激しく動く劇の場合はかぶり物を使わないなどの工夫が必要です。時間に余裕があれば、衣装も小道具と一緒に子どもたちと作ると楽しいですね。手作りする場合は安全面から裁縫は行わず、模造紙や色紙などを貼り合わせて作ります。

保育園・幼稚園の発表会〜劇あそびの題材選びのポイント

劇の題材に使える物語はたくさんありますが、年代別に選ぶのがおすすめです。
下記は幼稚園での例になりますが、年代で考えるとセリフの量で難易度を分けやすくなります。

年少はシンプルなストーリーの題材でセリフは極力短くアレンジします。

〇赤ずきん
赤ずきん、オオカミ、おばあさん、お母さん、猟師などが必須の役柄ですが、花や小鳥などをキャラクターとして登場させることができます。赤ずきん、オオカミなどは衣装だけでソレと分かりますので、難しい演技を必要としません。

〇北風と太陽
セリフの中に多くの擬音が登場するので、まだ言葉を話すことに慣れていない子どもたちにピッタリな題材です。全身を大きく使った動きのある振り付けをつけやすいです。
年中クラスには短くてよいので、しっかりセリフを入れます。セリフを付けると、衣装が似ていても登場人物のバラエティを増やすことができます。

〇三匹の子ぶた
子ぶたそれぞれに個性がありますので、セリフでその違いを伝えます。家が吹き飛ばされる部分を、オオカミの息に扮した子どもたちが走り回ることで表現する、などダイナミックな演出を取り入れる要素もあります。

〇さるかにばなし
さるかにばなしは「さるかに合戦」がより温和なストーリーになったものです。登場キャラクターが多いものの、猿やカニ、栗、臼(うす)など、みんな特徴的なキャラクターなので違いを付けやすく、使いやすい題材です。
年中クラスよりもスムーズに劇を進行させることができますので、より長尺の劇でも大丈夫です。セリフは一言を長めに設定し、年中クラスよりも難易度を上げます。

〇おやゆび姫
お姫様が困難の末に王子様と出会って結婚するストーリーです。「困難」の部分の展開が多く、少しボリュームがあります。年長さんのなかでも人数が多いクラスや、セリフ覚えが得意なクラスで採用すると便利です。

〇ぶんぶく茶釜
恩返しをテーマにしたコミカルなストーリーです。物語自体は短くてシンプルですので、タヌキの化けている茶釜が苦労するパートを増やし、登場人物を増やすと良いでしょう。
劇の題材は一例としてご紹介しましたが、上記のように年代別の難易度という見方で考えれば選定しやすいのではないでしょうか?クラスのお子さんたちの雰囲気や好きなものを参考に、子どもたちがいきいきと発表できる題材を選んでください。

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