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2018.12.19

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ベテラン保育士さんに聞いた。絵本を読み聞かせるコツ

ベテラン保育士さんに聞いた。絵本を読み聞かせるコツ

保育園や幼稚園・こども園で勤務する保育士さんはお子さんへの絵本の読み聞かせをする機会がとても多いと思います。でも中には、落ち着きがなく、静かに話に聞き入ってくれないお子さんも…。そこで今回は、絵本の読み聞かせのコツをベテラン保育士さんに聞いてきました。

絵本を読み聞かせるポイントには「注意をひきつける」ことと「内容を理解させやすくする」ことの2つがあります。
絵本は「絵」がメイン。子どもたち全員が絵の見やすい位置で読み聞かせます。絵が見づらくなってしまうとストーリーが伝わらず、すぐに飽きられてしまいます。
音階の異なる音には注意をひきつける効果があります。読み聞かせの際は大げさなほどの抑揚をつけるのがコツです。「おおきな」という言葉も「ぉおおぉきな」といった具合に、音に変化をつけてゆっくり読み上げます。もちろん早口になってしまわないよう、読むスピードにも注意が必要ですよ。
絵本の世界にはさまざまなキャラクターが登場しますが、声色を使い分けることで、お子さんがキャラクターの違いを把握しやすくなります。絵本の文章に書かれていなくても、キャラクターが動物の場合は末尾に「ワン」「ニャン」を付けることで違いが分かりやすくなりますね。
絵本の読み聞かせには集中力が欠かせません。途中で集中が途切れると、もう一度、子どもたちを集中させるのは大変です。絵本の読み聞かせの際は十分な時間をとること、周りの保育士さんに読み聞かせに入ることを伝えておくのもいいかもしれません。
絵本の読み聞かせをする前に必ず本の表紙と裏表紙も見せるようにしてください。表紙を見せることで、子どもたちはこれから読んでもらう絵本内容の想像することができます。また絵本によっては裏表紙に仕掛けがあったり、表と裏で起承転結の「起・結」を表していたりするので、子どもたちがストーリーの理解を促進するうえでとても役に立ちます。
そもそも絵本は子どもたちに向けて短めの文章で構成されています。大人であれば文章を省いてもある程度ストーリーを把握できますが、子どもたちはストーリーを見失ってしまうかもしれません。そのため、文章を省かないように読んでてください。特に集中力が持たない子どもには、文字が少なくページ展開の早い絵本にしてみるといいかもしれません。
保育士さんが絵本から感じ取るイメージと、子どもたちが感じ取るイメージはそれぞれ違っています。それこそが、絵本の読み聞かせの狙いである想像力を育むということにつながります。ですので、あまりイメージを誘導してしまうような身振り手振りは避け、子どもたちの想像に任せるようにします。
小さなお子さんに感想を聞くことは、実はあまり良くないとされています。感想を聞くことで、せっかく絵本の世界に浸っているところを急に現実世界に引き戻されてしまい、その世界感を壊してしまう、と言われています。ある程度言葉が話せる3歳児以上のお子さんには子どもたち同士で意見交換させるなどしてもよいかもしれません。
絵本は子どもたちの教育に非常に有効とされていますので、うまく読み聞かせたいものです。子どもたちの注意をひきつけること、内容を理解しやすくすることに注意して練習してみてください。

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