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2019.05.31

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保育士さんのストレス。その原因と対処法

保育士のストレス原因と対処法

どのような仕事でもストレスはあるもの。目標だった保育士さんになったものの、現実とのギャップに苦しんでしまう方々もいらっしゃいます。しかし、ストレスは原因を突き止めることで対処することが可能。今回は多くの保育士さんが抱えるストレスへの対処法を集めてみました。

保育士さんたちはいったいどのようなことにストレスを感じているのでしょうか。現場で働く先生たちに聞いてみました。
保育士さんはつねに多忙。午睡の時間には保育日誌を書いて、行事の準備をして…とほっとするひまもありません。そんななか、保育士さん同士のチームワークが求められることが難しいところ。みんなが忙しいときのチームワークでは、些細なコミュニケーション不足や伝達ミスがどうしても生まれがち。それが積み重なって、いつの間にかストレスを感じてしまうことがあります。
運動会や発表会などの行事を控えているときや初めて担当することになったときは、催し物の準備や制作にいつも以上に時間がかかります。ときには残業や休日出勤・持ち帰りになる場合もあるかもしれません。職場でも家でも仕事のことをずーっと考えていると、仕事とプライベートのメリハリがなくなったり、いざ休みという日にもしっかりと休息できなくなってしまうことがあります。
「保護者の方とお話しするときに緊張する」という保育士さんもいらっしゃいます。自分よりもかなり年上の保護者の方、過去にご指摘を受けたことのある場合などには萎縮してしまうこともあります。緊張をすることは決して悪いことではないのですが、あまりにも神経質になる必要はありません。
それぞれの園には、それぞれの保育方針があります。施設ごとにお遊びや食事の仕方などに違いがあるものです。「以前勤めていた園とやり方が違う」「自分が子育てをしてきたときと違う」など、自分の中で正しいと思っていたことと、仕事のやり方が違うことに違和感を覚える方もいらっしゃいます。
子どもたちへの接し方に正解はありません。お子さん一人ひとりとしっかり向き合いたいところ、なかなか時間を割けないという葛藤もあるかもしれません。そうした中で「そもそも園児にどう接したらいいのか」「どのように叱ったり、褒めたりすればいいのか」と悩みはじめてしまうこともあります。それが自分を責めることになって、ストレスにつながるのです。
ご自身の感じるストレスにあてはまる原因はありましたでしょうか?ストレス対応で重要なのは、自分がなぜストレスを感じてしまっているのか、その原因を自分自身で把握することです。原因が分かったときのために、合わせて対処法も把握しておきましょう。
仕事上の悩みを人に聞いてもらうことは、ストレス発散になります。何か気になることがあれば、家族や友人に話してみてください。客観的な意見だからこそハッと気づけるアドバイスをもらえることもあります。
保育士の仕事の悩みは、同じ現場の人でなければ分からないことも多いと思います。そのため、悩みや懸念点があれば、保育士の同僚に相談するのも大事です。職場で気軽に話せる人がいなければ、一緒に学校を卒業した同窓生がいいですね。たとえ悩みが解決しなくても、同じ境遇で同じように悩みを抱えながら働いている仲間がいると分かるだけで気が楽になるものです。
仕事以外にプライベートの時間を充実させることも大切です。「趣味がない」という人には特に効果てきめんです。スポーツ、音楽、カメラ、旅行、料理、読書、習い事などなど…。あえて自分がやったことのないものに挑戦してみれば、苦手意識を持たずに始めることができるのでおすすめです。
身近に相談できる人も友だちもいない、プライベートに充てる時間もまったくない、など八方ふさがりだなぁと感じている方は、働き方を変えることを検討すべきかもしれません。
園長や上司に相談の上で休暇をとってみるのも1つの手段です。休暇の時間を利用して、今抱えている悩みの原因や対処法を自分自身で見つめ直して、気持ちの整理をすることも大切です。ケガや病気、慢性的な身体の痛みなどが理由の場合は、完全に回復するまでゆっくり休むべきです。
いくら考えても行動してもうまくいかない…。そういった場合は働き方や職場を変えるために転職を考えてみてください。環境が変わるだけで、急に悩みが解決することもあります。

保育士に限らず仕事にストレスはつきものですが、自分がストレスを感じている原因を把握することが大事です。視点を変えてみれば「案外不満を感じる内容でもなかった」なんていうことになる場合もあります。またストレスが溜まりやすい方は、前述のように適度に発散できる環境を作ってみてください。
■監修/新谷ますみ
保育園運営本部で勤務。短大の幼児教育学科を卒業し、保育士・幼稚園教諭資格を取得。結婚後も仕事を続け、出産を機に一度退職。子育てがひと段落して、職場復帰。大切にしている言葉は「失敗しても、じっくり待つ」。

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