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2019.08.16

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保育士試験の実技対策【言語試験】

保育士試験の実技対策【言語】編

保育士資格を取得する際には、筆記試験合格後に実技試験があります。実技試験は「言語」「音楽」「造形」の三科目のうち二科目を選んで受験します。今回は、そのうちの一つである言語試験で問われる内容や対策についてご紹介します。

保育士資格試験験の実技科目である言語試験は、簡単にいうと『読み聞かせ』です。試験は、3歳児15人ほどが自分の前に座っており、その子どもたちに向かって3分間のお話をする想定で行われます。用意されている4つのお話の中から1つを選んで、子どもたちが集中して聴いてくれるようにお話を編集してまとめます。音楽や造形といった他の実技科目と比べると試験内容が明確なので、対策しやすい科目だと言えます。
言語試験を選択するにあたって重要になってくるポイントをご紹介します。どの科目を選ぶか決めかねている方は、ぜひ参考にしてください。
言語の試験といっても、ただ淡々と絵本の内容を読み進めるだけではありません。家族や友達と話すとき、「〇〇だよね?」「〇〇かな?」など相手の反応を見ながら話しますよね。子どもたちが目の前にいる状況で読み聞かせをするとなると、同じように相手の反応を見たり同意を求めたりするのではないでしょうか。話し手は、話の展開はわかっていますが、子どもたちが「この後はどうなるんだろう」とワクワクした気持ちで聴いてくれるように話すことがコツです。また絵本に出てくる登場人物には、それぞれにキャラクターをつけて演じ分けを意識しましょう。登場人物の多い絵本ですと、この演じ分けが難しくなってきますので、指定された4つのお話のうち登場人物が比較的少ないお話を選ぶのがオススメです。
実技試験の課題となるお話はどれも有名なものなので、書店や図書館で簡単に手に入れられます。しかし市販のものはそのまま試験に使えないため、事前に自分でシナリオをつくらなければなりません。登場人物を全員登場させてしまうと3分でおさまらなくなってしまうお話もあります。その場合は登場人物を減らしたり、物語の展開を大幅に変えない程度に編集して3分でおさまるお話にアレンジします。すでにアレンジされているお話や台本、動画なども存在しますが、その場合はそのまま使うこともできます。
アナウンサーやナレーターの試験ではないので、完璧な『語り』や『発音』が求められているわけではありません。保育士としてふさわしいか、子どもたちにどのように話しかけているのかを試験官はチェックしています。試験の際は、試験官ではなく目の前に子どもたちがいることを想定して話しかけるように読みましょう。子どもたちが集中して聴いてくれるような話し方や笑顔を忘れないように楽しんでお話をしてみてください。試験では身振り手振りは禁止されているので、練習のときから注意が必要です。
事前に準備できる部分が多い言語試験だからこそ、本番でミスしないようにしっかり練習しておく必要があります。シナリオを作ったらスマホのメモ機能に入力しておいたり、手帳に書き込んでいつでも見られる状態にしておきます。そして電車の移動時間やちょっとした空き時間を見つけてひたすら読み込みます。内容を覚えてきたらタイマーで3分計って、時間内に読み終わるようなスピードを体感します。本番でも同じスピードで読めるように反復練習が大事になります。このとき黙読するだけではなく、必ず声に出して練習するようにしてください。体で理解していないと、試験本番の緊張で言葉に詰まってしまうこともあります。

保育士資格受験時の実技試験科目である「言語」。しっかり練習して暗記したあとは、実際に子どもたちに話しかけるように笑顔で楽しくお話することを心掛けてください。事前の対策ができる言語試験は、事前準備で合格にぐっと近づきますよ。
■監修/新谷ますみ
保育園運営本部で勤務。短大の幼児教育学科を卒業し、保育士・幼稚園教諭資格を取得。結婚後も仕事を続け、出産を機に一度退職。子育てがひと段落して、職場復帰。大切にしている言葉は「失敗しても、じっくり待つ」。

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