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2019.08.23

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保育士試験の実技対策【造形】

保育士試験の実技対策【造形】編

保育士試験には筆記試験と実技試験があり、それぞれで合格すれば資格取得となります。
このうち実技試験は、「音楽」「造形」「言語」の3分野のなかから2分野を選んで受験します。ピアノが苦手な方なら、必ず「造形」を受験科目に含めることになります。今回は保育士試験の実技「造形」の対策法を紹介します。

造形は、保育現場で起こりうるワンシーンを絵画で表現する科目で、試験のテーマについては当日発表されます。配点は50点満点で、もう1つの実技科目と合わせて100点満点になります。もちろん絵が上手なほうが有利ではありますが、絵が苦手でもポイントを押さえて描ければ合格できます。
実技試験は正誤問題ではありませんので、何が求められているのか=評価されるのかを理解して試験にのぞむことが大事です。ここでは造形試験で評価される3つのポイントを紹介します。
評価ポイントのひとつ目は、園児の表情がいきいきと描けているかどうかです。楽しそうな笑顔や一生懸命取り組んでいる様子、場合によっては泣き顔など、そのシーンがイメージできるような豊かな表情を絵で表現することが大切です。人物を大きく描くことで表情を大きく見せることができます。
当日与えられた試験のテーマに合った表現ができているかどうかも重要なポイントです。一目見てどんなシーンを描いているのかがすぐに分かる絵にしなければいけません。
3つ目は、目を引く鮮やかな色使いができているかどうかです。絵を見て楽しい雰囲気が伝わってくるかどうかが評価のポイントになります。園児の服の色や背景など、様々な色を使って鮮やかな絵を描くことが重要です。カラフルに描くことで明るい印象の作品に仕上げてください。
絵に自信がない方からすると、造形の試験は難しいと感じるかもしれません。自信のなさから来る不安は練習で解消しましょう。造形試験への合格が近づく対策法は次のとおりです。
見本は対策本を購入したり「造形試験 見本」等でネット検索したりすることで簡単に見ることができます。注意したいのはあまり完成度が高すぎる絵ではなく、「そこそこのレベルだけれど合格している絵」を見本とすること。もちろん完成度の高い上手な絵が描けるに越したことはありませんが、描けるようになるまでのハードルが高いうえ、試験合格のスキルとして必ずしも必要ではありません。まずは『評価される3つのポイントを抑えた合格ラインの絵』を参考にしていきましょう。
お題は『複数人の登場人物が共通の何かをしている様子』が基本です。保育士さん1人と複数人の園児を描くパターンが多いです。どの角度から書くと全員の表情がはっきり見えるのか、動きが伝わりやすいのか、といった目線で見本を閲覧してください。
評価ポイント(3)でご説明したように、造形試験ではたくさんの色がバランスよく使われている絵が評価されます。そこで意識すべきなのが背景色と服の色のバランスです。たとえば、テーマが水遊びなら背景は青なので、水着の色はピンクやオレンジ、白などが映えます。山登りなら背景は緑になりますし、運動会ではグラウンドの茶色が背景になります。テーマの背景と違う色を衣服にあてることで、メリハリの効いた鮮やかな絵になります。
具体的な対策は繰り返し『模写』を行うこと。模写とは参考にする絵とまったく同じものを自分で描くことです。見本を参考にアレンジする必要はなく、見本通りの模写を繰り返し練習します。実際に自分で描いてみることでイメージが掴めますし、模写を繰り返すことで色使いのコツを身に付けることができます。構図のパターンを覚えるためにも、色んなお題の見本を模写してください。
試験では保育現場のワンシーンを「表情豊かに」「ありありと」描かなければなりません。具体的には、子どもたちが笑ったり泣いたり、必死になった表情や、走ったり寝転んだり体操したりといった動きを描くことになります。たとえば『走っているポーズ』『体操をしているポーズ』『指さしをしているポーズ』などは試験のテーマでよく出ています。表情と動きの組み合わせで様々なパターンの絵が描けるように練習が必要です。

絵は真似をして描くところから上達します。合格した先輩保育士さんの見本を参考に、たくさんのパターンを見て、模写することで着実に造形試験の合格へと近づいていきます。造形試験で評価されるのは、ものすごく上手な絵ではなく、パッと見て楽しそうで内容が伝わる絵です。対策をしっかり行い合格した絵のイメージをつかめれば、苦手な方でもきっと合格できます。今回ご紹介した内容で練習を重ねてくださいね!
■監修/新谷ますみ
保育園運営本部で勤務。短大の幼児教育学科を卒業し、保育士・幼稚園教諭資格を取得。結婚後も仕事を続け、出産を機に一度退職。子育てがひと段落して、職場復帰。大切にしている言葉は「失敗しても、じっくり待つ」。

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