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2018.03.28

転職コラム

聞いた気がしますが…保育士の処遇改善手当って?

保育士の処遇改善手当とは

2013年、保育士として働く皆さんの所得アップを目的にスタートした「処遇改善」。そもそもどういうものなのか、自分の給料にいくら上乗せされているのか。なんか聞いたような気もするけど、詳しくはわからない。でもいまさら誰にどう聞けばいいかもわからない…。そんな保育士さんは、ここで一緒におさらいしておきましょう。

政府は2013年、保育士として働く皆さんの待遇改善のため、2017年までの4年間で「月額2万1000円」の給与増額を目指してこの制度をスタートさせました。2017年4月からはベテラン保育士に、さらに2%(月額約6000円)の上乗せを実施。同時に主任保育士の下に「副主任保育士」「専門リーダー」という新しい役職を設け各々に月額4万円の処遇改善を、その下に「職務分野別リーダー」という役職を置き月額5000円の処遇改善を加えました。ちなみに「職務分野別リーダー」は概ね経験3年以上、「副主任保育士」「専門リーダー」は概ね経験7年以上の保育士が対象で、これも新たに作られた「キャリアアップ研修」の修了などが条件となっています。
※記事作成時の区分・金額になります。
実はこの処遇改善、国から保育士さんに直接支給されるのではなく、保育園にまとめて支払われます。しかも預かった処遇改善分を月々の給与に上乗せするか、ボーナスや一時金として渡すかは園の自由。それどころか保育士の皆さんに還元すること自体が義務化されていないため、中には設備投資に使ったり、内部保留金として貯め込むところもあるようです。もちろん世の中、そんな保育園ばかりじゃありません。ちゃんとご本人に還元しているところもたくさんあります。
「処遇改善手当はどうなっていますか?」と直接、園に尋ねるのがいちばんですが、なかなか聞きにくいですよね。そんなときは保育士専門の人材紹介会社などに問い合わせてみるのもいいと思います。また転職を考えている方には、求人情報をじっくりチェックすることをオススメ。最近は給与の欄に「月給28万円以上(処遇改善4万円含む)」、待遇の欄に「処遇改善一時金(年1回/昨年実績20〜50万円)」と明記している保育園も増えてきていますよ。
処遇改善の補助金がちゃんと目的どおりに使われているかを調査する動きがいま、全国に広がっています。中には保育士さんの賃金台帳の提出を求める自治体や、適正に使われていない場合に返還や減額を求める自治体も出てきました。また求人情報に処遇改善手当を明記する保育園が増えてくれば、支給していないところには人が集まらなくなり、運営が難しくなるはずです。これからきっといい方向に進む。そう信じていいと思います。

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