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2019.11.13

転職コラム

保育士の資格を通信教育で取得するには?

保育士資格を通信教育で勉強することのメリットは?

保育士として働くためには、国家資格である保育士資格が必要です。いま活躍されている多くの保育士さんは短大、専門学校、4年制大学などの学校課程で保育士資格取得に必要な科目を履修し、卒業とともに資格を取得しています。一方で社会人になってから資格取得をめざす場合、毎日通学するのは難しい方がほとんどのはず。そんな方におすすめしたいのが通信教育。今回は保育士資格取得のための通信教育についてご説明します。

保育士資格を通信教育で取得するには「通信制大学に通う」「通信講座を受講する」の2つの方法があります。
保育士資格を取得できる短期大学、専門学校などと同じ『指定保育士養成施設』です。通信制大学は「会社で働きながら勉強したい」「子育てをしながら資格取得したい」など、時間的な制約があって、なおかつ通学が難しい方向けに設置された学校教育課程です。
学習ペースと選ぶ学校により異なりますが、卒業に必要な単位の取得に2~4年の期間が必要です。単位取得、学校の卒業をもって、国家試験を受けることなく保育士資格が取得できます。さらに大学の卒業資格も同時に得られます。
指定のテキストやDVD、eラーニングを用いて独学で勉強。定期的に課題やレポートを提出します。
ゴールデンウィークやまとまった連休のシーズンにスクーリングが設定される学校が多いです。スクーリングは定められた一定期間のみ通学して授業に参加する課程ですが、通学期間は自分で選ぶことができます。
資格学校や出版社が発行する通信教育教材で勉強する方法です。保育士のみならず、医療関係の資格、簿記、公務員試験などいろんな資格教材があります。CMも流れていますのでイメージしやすいかもしれません。
完全な独学ですので、決まった学習期間はありません。ご自身のペースで学習し、準備ができたタイミングで国家試験にチャレンジします。
通信講座では通学は一切ありませんので、自由に学習時間を設定することができます。
通信教育の最大の特徴は「独学」であること。ここでは、その独学のメリットをお伝えします。
通信制大学への入学は、書類選考や小論文の提出、面接のみで試験がない学校が多いため、全日制に比べて学校へ入学すること自体は容易です。通信講座は申し込んで教材が届けば、すぐにでも勉強がスタートできます。資格取得の勉強=通学と考えていた方からすると、とてもはじめやすく感じるのではないでしょうか。
通学の時間が必要ないのと同様に、自分のペースで勉強できることもメリットです。会社勤めしながら、主婦の仕事をしながら、育児・介護をしながらなど、今、自分が置かれている生活環境を大きく変えずに資格に挑戦できます。
全日制の場合は年間100万円程度の学費が掛かります。それに対して、通信制大学だと年間およそ30〜50万円程度に抑えることができます。通信講座で教材費のみの場合はおよそ5〜30万円程度ということも。資格取得にかける費用をできるだけ少なくしたい方にもメリットが大きいです。
通信制大学も通信講座も基本的には独学になりますので、それゆえの注意点もご紹介します。
学科はテキストで、実技の造形表現と言語表現は教材をもとにひとりで勉強しますが、問題となるのは実技の音楽表現です。自信や経験がない方は、通信教育とは別に、ご自身で音楽教室などに通った方がいいかもしれません。通信制大学に通う場合は期末試験で、通信講座を受ける場合は保育士試験で実技が必要になります。なお、保育士試験は実技3項目の中から2つを選択しますので、音楽を外して受験するという方法もありますが、保育士さんとして働く場合はいずれにしても必要となるスキルです。
ほとんどの通信制大学は最大8年間在籍できますが、その期間中に卒業に必要なすべての単位を取得しなければなりません。予定より勉強のペースが遅れれば資格取得にかかる期間は長くなります。保育士試験は国家試験のため難関です。試験に合格しなければ、次の試験シーズンまでまた勉強を続けなければなりません。また、全日制の学校のように一緒に勉学に励む仲間との接点は少ないため、孤独な日々になります。自分のペースで勉強できるということは、自分で目標意識とモチベーションを維持し続けて取り組まなければなりません。

保育園の数は年々増えており、保育士という仕事の重要性は今後ますます高まっていきます。「将来を見据えて保育士資格にチャレンジしたいけど通学の時間が取れない」という方には、上記のような選択肢があります。独学のため決して簡単な道ではありませんが、未来を担う子どもたちを育てる保育士をめざして、ぜひ資格取得を検討してみてください。
 
■監修/新谷ますみ
保育園運営本部で勤務。短大の幼児教育学科を卒業し、保育士・幼稚園教諭資格を取得。結婚後も仕事を続け、出産を機に一度退職。子育てがひと段落して、職場復帰。大切にしている言葉は「失敗しても、じっくり待つ」。

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