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2022.12.07

転職コラム

転職回数が多い保育士は選考で不利…と思い込まないで!!

転職回数が多い保育士は選考で不利…と思い込まないで!!

転職回数が多いと「長続きしない人」「計画性がない人」「人間関係の構築が上手じゃない人」とか思われてしまうのでは…。そんな心配をしている人が多いようですね。確かに少ない人と比べて有利とはいえません。でも一概に不利というわけでもありません。では転職回数が多い人は、どうやって転職活動を進めればいいか。『ほいとも』から、ちょっとアドバイスです。

保育士・看護師・介護士などは、他の仕事と比べて転職回数が多くなる職種だといわれています。どの職場も女性が中心であるため、どうしても夫の転勤や家族の引越しに伴っての転職、結婚・出産などでの一時的な離職が多くなります。またこれらの業界はいずれも慢性的な人手不足で求人件数が多く、よりよい職場を求めて転職しやすい環境であることも影響しているようです。結果、77%の保育士が転職を経験しているという調査データもあるほどです。
もちろん採用側も、そんな事情は折り込み済み。2〜3回の転職なら、それほど気にする必要はありません。またパートや派遣での転職は、正社員での転職ほど重く見られない傾向もあります。私たち『ほいとも』では求人依頼を受けた保育園を必ず直接訪問し、園長先生や採用担当から業務内容・保育方針・求める人物像などを詳しくヒアリングしています。そんな中で転職回数について聞いてみると「20代で3回、40代で8回を越えるとキツイかな」「正社員で2〜3年で転々としてると気になる」という声が多く、「そもそも転職回数だけで判断しない」という意見もあります。
ちょっと回数が多いから、1つくらい省いても…。それはNG。ウソはダメです。履歴書の職歴欄には全部、正直に書いてください。パートや派遣での職歴も、試用期間中の退職も、止むを得ない理由の場合も、すべてです。職歴は雇用保険の加入期間などにより、いつ・どの園に在籍していたかが明確に分かります。面接後にそれが発覚すると完全に信用をなくしますし、そもそも「故意に職歴を書かない」というのは、経歴詐称にもなりかねません。
欄がいっぱいになっても、園の正式名称や入社・退社年月日を正確に書きましょう。職歴欄では退職理由を「一身上の都合により」としか書けませんが、例えば応募動機の欄に「これまでは○○や○○といった理由で転職せざるを得ませんでしたが、○○○○○な貴園なら長期的に働けると考え…」と書いたり、自己PRの欄で「○○○保育園ではクラス担任を、○○○保育園では行事企画の中心として…」と経験をアピールすることができますよ。それで書類選考を通過すれば「転職回数は気にしてない」「転職回数を踏まえた上で会いたい」という応募先からのメッセージ、ということです。
転職回数に関わらず、面接では必ず「退職の理由」を聞かれます。園として「退職理由を知り、同じことがウチで起こらないか」を確認したいからです。ここで重要なポイントは「環境やまわりが悪かっただけで自分自身に責任はない」みたいな答え方をしないこと。前の職場を悪くいうのは印象が良くないだけでなく、「自己中心的」「反省や改善の気持ちがない」と判断されてしまいますよ。
もちろん「夫の転勤」「園の閉鎖」「出産・育児」などの理由は、そのまま伝えれば大丈夫ですが、「残業が多すぎ」「給与が低すぎ」などは正直に答えなくてもいいと思います。例えば残業なら「事務処理が多く保育に全力を尽くすのが難しい状況だったので、子どもたちと向き合う時間を十分に取れる環境を求めて退職しました」。給与なら「さらにキャリアアップを目指したいという思いで、支援制度や評価制度の整った園に転職しました」。また転職回数が多い場合は「大規模園や小規模園、乳児や3〜4歳児など、保育士として幅広い経験を積むために何度か転職しました。その経験の中で私は○○○○な保育をしたいという結論に至り、それを長く続けていけそうな貴園に応募しました」といった言い方もありますね。「真っ赤なウソ」はいただけませんが、前向きに言い換える工夫はできると思います。
それでもまだ「転職回数が多くて不安」「転職理由をうまく説明できそうにない」という方は、転職サービスを利用する手もあります。私たち『ほいとも』でも、履歴書の書き方から面接対策までしっかりとアドバイスしますので、ぜひ気軽に相談に来てくださいね。
■監修/新谷ますみ
保育園運営本部で勤務。短大の幼児教育学科を卒業し、保育士・幼稚園教諭資格を取得。結婚後も仕事を続け、出産を機に一度退職。子育てがひと段落して、職場復帰。大切にしている言葉は「失敗しても、じっくり待つ」。

転職に不安をお持ちの方もぜひ!

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