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2023.03.22

転職コラム

最終出勤日の保育士さん!準備を怠らず、礼を忘れず、後を濁さず。

「最終出勤日」は、準備を怠らず、礼を忘れず、後を濁さず。

保育士さんの転職・退職のタイミングとして、いちばん多いのが年度末になる3月末ですね。これまで勤めていた園を退職するに当たって、どんな準備をすればいいのか。園児や保護者にはいつ退職の件を話せばいいのか。お世話になった人にどう挨拶やお礼をすればいいのか。特に初めての退職という保育士さんは分からないことが多いかもしれませんね。今回はそのポイントをまとめますので、保育園での円満退職のためにぜひ参考にしてください。

例えば保育士さんが3月31日付けで退職する場合、最終出勤日も3月31日になるとは限りません。「退職日」とは雇用契約が終了する日、「最終出勤日」は文字通り最後に出勤する日。有給消化などがあると、退職日より先に最終出勤日がやってきます。最近は一般企業だけでなく保育業界でも、残っている有給休暇をきっちり消化するという傾向が強くなっています。3月31日退職で、2日の有給消化があると最終出勤は3月29日、4日だと3月27日が最終日となります。そのときに最悪なのは、周囲の保育士さんや保護者さんにちゃんと挨拶もしないまま有給消化に入ってしまうこと。自分の有給の残り日数や消化予定を確認し、最終出勤がいつになるかを園側と相談して決めておかないといけませんね。
退職が決まっても保育の仕事内容が変わることはありません。日常業務をしながら引き継ぎ事項をまとめたり、必要書類を揃えたりするのは結構たいへんです。最終日にバタバタしないよう、退職日が決まった時点で事前に少しずつ準備を始めましょう。まずはロッカーや更衣室の整理・整頓。私物はできるだけ最終日までに持ち帰り、保育園から借りている物は早めに返却しておきましょう。もちろんロッカーの掃除も忘れずに。そして最終出勤日が決まったら、同じクラスの先生、お世話になった先輩や同僚に事前の挨拶をしておくのがベターです。例えば「最終出勤が3月○日に決まりました。これまでお世話になり本当にありがとうございました。残り○日ですが、最後までよろしくお願いします」という感じです。こうしておけば失礼にならないだけでなく、業務の引き継ぎなどもスムーズに進むはずです。ただし園児や保護者に勝手に伝えるのはNGです。園には園の規定や方針がありますし、先走って伝えてしまうと子どもたちに不安が広がったりもします。タイミングや伝え方は必ず園長先生や主任に相談しましょう。くれぐれも自己判断は禁物。また保護者に伝える際は、退職理由まで説明する必要はありません。
まず出勤時に園長先生や主任保育士さんに「今日で最後になりますが、一日よろしくお願いします」と挨拶しましょう。他の先生や職員には勤務中の合間や休憩時間でも構いません。朝の会など全体で発表できる機会がない場合は、できるだけ「一人ひとりに直接」の声かけを心がけましょう。仕事をしながらで、なかなか時間を取れないかもしれませんが、最終日を気持ちよく過ごして円満に退職するために、礼を尽くしすぎるということはありません。そして業務終了後の挨拶も忘れずに、です。もし当日、会えない先生や職員がいた場合は、休憩室・事務室などに菓子折りを置いておくのもいいと思います。「3月○日が最終出勤となりました。直接ご挨拶できず申し訳ございません。○年間(あるいは「短い間でしたが」など)、本当にお世話になりました」といった手紙・メッセージを添えると、より気持ちが伝わるはずです。大切なのは最終日までに、当日の行動を予め想定しておくことです。朝礼や夕礼で挨拶の機会を与えられることが分かっていれば、お話しする内容も事前に考えておきましょう。また次の職場から雇用保険被保険者証・年金手帳・源泉徴収票・離職票などの提出を求められることもありますので、必要な書類の発行も最終日までにお願いしておかないといけません。後を濁さず、失礼のないように退職するためには、とにかく事前の心構えと準備ですよ。
■監修/新谷ますみ
保育園運営本部で勤務。短大の幼児教育学科を卒業し、保育士・幼稚園教諭資格を取得。結婚後も仕事を続け、出産を機に一度退職。子育てがひと段落して、職場復帰。大切にしている言葉は「失敗しても、じっくり待つ」。

気持ちよく転職しましょう!

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