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2018.11.07

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保育士さんを悩ますお昼ごはん!食べるのが遅い原因と改善策

子どもが食べるのに時間がかかる…!食べるのが遅い原因と改善策

保育園や幼稚園でのお昼の食事時間。おいしくいただく楽しい時間なのですが、やっぱり食べ終えるのに時間がかかってしまう園児さんも少なくありません。子ども一人ひとりの成長スピードは違って当たり前。それでも、できるかぎり時間内に「ごちそうさまでした!」ができるように、保育士さんが工夫できる点や気にかけたいポイントについて解説します。

どうしても保育士さんは時間通りに食べさせることに気をつかってしまいますが、食べるのが遅い子にも遅いなりの理由があります。考えられるものを以下に説明しますので、目の前の園児さんがどのタイプなのか、もしくは全部なのか、1件1件のケースをチェックしてみましょう!
大人だけでなく、子どもたちも日によって空腹度合いは異なります。普段はもりもり食べる園児さんが日によってなかなか食べてくれない…といった場合は午前中の園での活動を見直してみてください。その日に限って食べるのが遅い園児さんは、普段よりも身体を動かしてたかどうか、周りの先生と確認しあってみましょう。
食べ始めはスムーズだったお子さんも、だんだんスピードが落ちてきて、次第に動きがスローになってきた場合…そう、眠くなってきたのです。食べ進めるうちに徐々に満腹感を感じるようになって、ついついまぶたが重くなってしまうのは仕方のないこと。普段から大人しい園児さんだと、保育士さんからも気づきにくいパターンです。
食事中であっても、となりのお友達のことが気になったり、保育士さんのエプロンのキャラクターが気になりだしたり、はたまた泣いている乳児さんの声に反応したり。大人である保育士さんには日常の景色であっても、幼い子どもたちにとっては初めて見る風景だったりします。食事に集中できなくなる園児さんは結構多いものです。そう考えて、どうすれば食事に集中してもらえるかを考えたり、おいしく食べることがカッコいいと感じさせる工夫が必要です。
ごっくんする能力は子どもの身体の大きさとは直接関係ないといわれています。飲み込むのが苦手な園児さんはモグモグが長いため、その分、食事にも時間がかかってしまいます。もちろん、よく噛むのはよいことなのですが、ずっと噛み続けると満腹を感じてしまうこともあります。それとともに、量が食べられないということにもなりますので、ある程度のところで横について「ごっくん」と一緒にやってあげてみましょう。
保育士であれば必ず気づかれることですが、園児さんが体調を崩す前兆として、食欲不振になることがよくあります。直前の検温で異常がなかったとしても、発熱や胃腸炎などの前ぶれとして、いつもより食が進まないことがあります。
メニューによって食べるのが遅い園児さんは、単純に好き・嫌いが原因かもしれません。原因は素材そのものの味や歯ごたえ・匂いなど様々ですが、同じ食材を使っていても見た目や調理方法が変われば食べられることもあります。「この子はニンジンが嫌いだから」と先入観を持たずに、チャレンジさせてみましょう。
ではどのような改善策があるのでしょうか。子どもたちがお昼ご飯の時間内に食べ終われるようになる、ということも教育の一環ですから、これまでに試したことがない策があればぜひ園での食育に取り入れてみてください。
午前中にたくさん活動させてお腹を空かせる作戦です。ハイハイをいつもより多めにしてみたり、公園に行くときも手を引いて一緒に歩いてみたり…ちょっとした運動で食欲が増す可能性があります。小さいお子さんの場合は、寝返りをうたせてあげるなども効果的な場合もあります。ただ、くれぐれも無理をさせることのないようにしましょう。運動しすぎて疲れて寝てしまうと、お昼ごはんを食べさせるどころではなくなりますからね。
食べている途中で眠くなってしまったり、食事に対する注意が散漫になるお子さんには、お昼ごはんに集中してもらう必要があります。名前を呼んで保育士さんのほうに顔を向けてもらった上で、園児さんが好きなお歌のリズムをとって、少しずつ料理への興味をあげていきます。また、好きなキャラクターの食器を用意してもらうのも有効です。それでも、ボーっとした状態から戻らない場合は、食事の途中で熱が出てきた可能性もありますので一度、検温をしてみましょう。
 
いくら園児さんが大きな口を開けて食べていても、ごっくんが苦手であればなかなか飲み込めません。モグモグが長いお子さんにはあえて少しずつ、大きな塊は小さく切って食べさせてみてください。特に口触りが固く感じる食材については、お皿の上で切り分けたり、食材をスプーンなどで潰したりして、モグモグの回数が少なくても消化の助けになるようにしてみましょう。
お子さんは嫌いな食べ物に敏感です。他のものと一緒に口に入れても後からペッと吐き出されることもありますよね。ということもあって、好き・嫌いは「ごまかして食べさせる」のが比較的有効な手段となります。細かく刻んで分からなくしたり、その上で他のものと一緒に食べさせてみたり、他のことに注意をひかせながら嫌いなものと気づかれないように口に運ぶ…などです。その際にいちばん大事なことは、飲み込めたあとに「〇〇を食べられて偉いね!カッコいいね!」とほめることです。食べることができた、という経験を積み重ねることによって、園児さんの好き嫌いは一歩ずつ克服されていきます。
お昼ごはんを時間内に食べ終えれば、いいことがある・楽しいことがあるとお子さんに意識してもらうことにしましょう。ご褒美は何でもいいのですが「ほめてもらえる」「好きな本を読んでもらえる」「早くお友だちとあそべる」など、食べ終えることに前向きになる目的を与えてあげてください。ある園では、好き嫌いなく食べられることが「カッコいい」と定義づけて、ひとつ克服するごとに担任だけでなく、園長さんも「カッコいい!」って言葉をかけていらっしゃる園もあります。
いかがだったでしょうか。ここに上がった以外でも、効果があった改善策は保育ノートに残して園内で共有すると同時に、連絡帳に記載して保護さんにもしっかりお伝えしておきましょう。そうすれば保育園だけでなく、家庭内での食事時間や好き嫌いへのお悩みも少しずつ軽減されていくはずです。

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