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2019.07.12

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後輩指導を任されたら…新人保育士さんへの指導・接し方

後輩指導を任されたら…新人保育士さんへの指導・接し方

子どもたちと一緒にその日のカリキュラムを通じて色々なことを学ぶ毎日。そして節目の年間行事を終えていくと、あっという間に1年間が経ちますね。自分が保育士としてひと通りの業務を覚え、仕事のやりがいや楽しさを見出した頃には、新人保育士さんが入ってきます。今回は後輩指導を任された先輩保育士さん向けに、指導で気を付けたい事や後輩との接し方をご紹介します。

働き始めたばかりの新人保育士さんも、初めて指導することになる先輩保育士さんも、最初はとても不安です。ここでは先輩としての上手な接し方と、指導方法を紹介していきます。

「こういう場面では、こうして欲しいな」と思う場面が必ず出てきます。そんなとき、まずは「新人さんは分からなくて当然」ということを念頭におきましょう。
「最初に、○○をしてから○○をしてね」、「○○のときは、○○するんだよ」と、指示はなるべく簡潔に伝えます。急いでいる場面でも語尾に「ね」「よ」を付けるだけで優しく聞こえるので試してみてください。また、指示を出す際はその作業に充てる目安時間を伝えると新人さんも理解しやすくなります。

些細なことまで指示だしすると「口うるさくなっていないかな…」と不安に思うかもしれません。しかし新人保育士さんにとって、教えられていないことは分からなくて当然です。伝えることを我慢せず、細かい内容でも順を追って説明するようにしてください。

「順を追って」というのは非常に重要です。保育業務はマニュアルとして文字に起こしにくいことが多くあると思います。必然的に口頭での説明も多くなります。もちろん新人さんにとって覚えることはたくさんありますし、園としてはできるだけ早く活躍してもらいたいのは言うまでもありません。ただ、一度に多くを伝えてしまうと新人さんはパンクしてしまいます。順を追って、一つひとつ丁寧に、伝えるようにしてください。

子どもたちにとっては、先輩も後輩もみなさん同じ『せんせい』です。子どもたちにとって危険があるときはすぐにその場で伝えないといけませんが、それ以外は子どもたちがいない所で伝えましょう。

気になったことは感情的にならずにしっかりと伝えることが大事です。伝え方は、「してはいけない行動+理由+どうするのが正解なのか」というように、理由を必ず添えるようにします。理由を伝えることで同じようなミスを防ぐことになり、新人保育士さんの次のステップにもつながります。忙しい中で同じことを何度も聞かれてしまうと、人はついつい感情的になってしまいがち。でも、自分が新人だった頃を思い出して、説明が分かりにくくなかったかを振り返るとともに、新人保育士さんにはメモを取るようにアドバイスしてください。

人は誰でも叱られてばかりでは、仕事のモチベーションが上がりませんよね。どんな事でもいいので、「それいいね!」と思ったときはすぐに伝えるようにしてください。先輩から「認めてもらった!」という経験が積み重なることで、新人保育士さんの自信が育まれます。

園児たちとの初対面は慣れていても、指導する後輩との初対面は緊張するもの。ここからは新人保育士さんとの上手なコミュニケーション方法を紹介していきます。

保育士のお仕事はチームワークが重要ですので、先輩後輩に関わらず信頼関係は大事です。しかし、あえてここで項目として挙げるのは、信頼関係があったほうが意見や指示が伝わりやすいからです。では信頼関係はどうやって築いていけばいいのでしょうか? それは、まず自分が相手のことを信頼することから始まります。信頼するためには、その人のことを『知る』必要がありますよね。担任や主任、園長先生は面接をしたり保育士さんの配置を決めたりするため、新人保育士さんのこともある程度知っているはずです。しかし現場で初めて顔を合わせることになった『先輩』『後輩』は、お互いのことを知らないまま仕事をスタートすることになることも多いはずです。そこで、お子さんの登園前や退園後などに時間を見つけてはコミュニケーションを取って、お互いのことを知るところから始めてください。コミュニケーションは質問攻めではなく、自分がその園で働いている期間や得意な業務などを自分から話してみれば相手も話しやすくなります。あえて自分の苦手なことを話すことで、共感や親しみやすい印象をもってもらうこともできます。

先輩に話しかけにくい環境だと、新人保育士さんは自分の意見が言えずに悩んでしまうことがあります。その日の悩みはその日のうちに解決できると、翌日もすっきりと職場に向かえるものです。そこで1日の終わりに、「今日どうだった?困ったことはなかった?」と声をかけるようにしてみてください。また、時間のある時には「今日のこの場面、○○さんはこういう行動をしていたよね。やってみてどうだった?」というように、1日の振り返りとして、その日の動きを一緒に考える時間を設けることも効果的です。

今まで自分が保育士として働いてきた中で、尊敬する・理想とする・素敵だなと思う先輩保育士さんはいらっしゃいましたか? もしいらっしゃったなら、その先輩は自分が新人の頃にどのように接してくれていたのかを思い出してみてください。当時の先輩の言い方や雰囲気を真似してみるのも手です。その人になりきるのは無理かもしれませんが、伝え方ひとつで、印象が変わることもありますよ。

初めての新人指導は「私で大丈夫かな?」と不安になることもあると思います。しかし、今まで自分が保育士として働いた経験を踏まえ、自らの言葉で相手に伝えていくことは、新人さんにとって間違いなくいい勉強となります。今回ご紹介した指導のポイントや新人保育士さんへの接し方をぜひ参考にしてみてくださいね。

■監修/新谷ますみ
保育園運営本部で勤務。短大の幼児教育学科を卒業し、保育士・幼稚園教諭資格を取得。結婚後も仕事を続け、出産を機に一度退職。子育てがひと段落して、職場復帰。大切にしている言葉は「失敗しても、じっくり待つ」。

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