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2019.09.18

転職コラム

何歳まで働ける?保育士さんの定年事情

何歳まで働ける?保育士さんの定年事情

保育士の仕事をずっと続けたいけど、何歳まで働くことができるんだろう…とお考えの方も多いのではないでしょうか?年齢を重ねると体力的に大変な場面もありますが、実は経験値が増えることで、若い保育士さんよりもスムーズにできることがたくさんあるのです。保育士として何歳まで働けるのかという定年事情と合わせて、長く働き続けるためのポイントについてお伝えしましょう。

一般企業と同様に保育士さんにも定年制度があります。公立も私立も、定年年齢は60歳としている保育園がほとんどです。近年は、夫婦共働きの家庭が増え、保育ニーズが拡大したことで待機児童が増加しているため、保育士さんの求人数は増えています。また、育休・産休制度などの福利厚生が整っている保育園も増加傾向にあるため、結婚・出産を機にいったん仕事を辞めたのちに再就職。その後は定年まで働くという保育士さんも増えてきています。
公立の保育園で勤務する保育士さんは地方公務員となります。定年は60歳となっていますが、雇用の延長を希望すれば65歳までの再雇用制度が適用されます。
私立の保育園の場合は、経営母体となっている法人によって定年年齢は異なります。基本的には60歳を定年としている保育園が多いのですが、一般企業でも再雇用制度や65歳以上は嘱託社員として雇用契約を延長するところも出てきています。
一方で年齢を重ねると体力的な問題などは気になるところとなりますよね。そこで、ここでは長く働き続けるための選択肢をご案内します。ご自身の将来像を思い浮かべながら検討してみてください。
クラスの担任を受け持つと、クラス全体の動きを把握し、細部まで気を配る必要がありますし、何かあった場合はとっさに動かなくてはいけません。そのため、必然的に仕事量は多くなりますし、体力面でも負担が大きくなりがちです。若いうちは平気だったことでも、年齢を重ねるとこれまでと同様の働き方では辛くなるということも出てきます。そのため、ある程度の年齢で体力的にしんどさを感じるようになったときには、担任を外してもらうように相談してみましょう。担任を持たず、フリーでさまざまな年齢のクラスに入ったり、保育補助として担任保育士さんのサポートにまわる役割も保育園にとって重要な存在なのです。
長年現場で保育してきた経験を活かして、保育園の管理・運営業務や若手の育成を担当する立場になることもできます。長年にわたって保育経験を重ねることで、子どもたちの状況や行動を事前に察知し、全体を見渡すスキルが培われているはずです。これまでのスキルや子育て経験から、園児だけでなく保護者の気持ちが理解できる点はベテラン保育士さんの強みだと言えるでしょう。
年齢を重ねて常勤のまま働くとなると、体力が続かない場面も出てくるでしょう。しんどくなってきたな…と感じたら、フルタイム勤務から早朝・夕方勤務に変更したり、週の勤務時間を減らすことができる「非常勤」として勤務するのはいかがでしょうか。給与面での不安もあると思いますので、ご自身の状況やご家族と相談しながら検討してみましょう。もちろん、保育士さんが充足している保育園ばかりではありませんから、園にも相談は必要です。合わせて待遇や仕事内容についても確認しておきましょう。
せっかく取得した保育士資格を活かすためにも、大好きな子どもたちと関わり続けるためにも、保育士さんの仕事を長く続けたいと考えている方はたくさんいらっしゃいます。今と同じ働き方ができればいいのですが、年齢や体調・ご自身の状況などを考慮して、違う雇用形態や役割での働き方を選ぶこともできます。新たな選択肢を探すために、先輩保育士さんに相談して、働き方や体験談を聞いてみるのもいいかもしれません。自分にあった保育の形を探りながら、長く働き続けられるといいですね。
■監修/新谷ますみ
保育園運営本部で勤務。短大の幼児教育学科を卒業し、保育士・幼稚園教諭資格を取得。結婚後も仕事を続け、出産を機に一度退職。子育てがひと段落して、職場復帰。大切にしている言葉は「失敗しても、じっくり待つ」。

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