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2020.06.30

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保育園での熱中症対策。子ども・保育士それぞれの注意点とは

保育園での熱中症対策。子ども・保育士それぞれの注意点とは

近年、夏の平均気温の上昇から、熱中症に対する注意をよく耳にするようになりました。最悪の場合、生命の危機に関わる恐れもある熱中症ですが、新陳代謝が活発な乳幼児は特に発症しやすいと言われています。小さい子どもたちは体調を自分の口でうまく伝えられないこともあって、重症化してしまうケースもあります。本記事では、保育園での熱中症対策についての症例や対策・対処方法になどについて詳しく説明します。

熱中症とは、風通しの悪い場所や通常と異なる湿度・温度などの状況下で、身体が環境にうまく適応できずに様々な症状を引き起こす症状を言います。私たちの身体は、外気温に関係なくほぼ一定の体温(35℃~37℃)を平熱として維持していますが、体温を一定に保つために汗をかいて、身体の体温調節を行なっています。しかし、熱中症によって体温調節がうまくいかなくなると、体内に熱がこもったり、急激に汗をかいて体内の水分・塩分が奪われてしまいます。その結果、発熱やめまい・痙攣・頭痛・吐き気など、さまざまな身体の異変として症状が現れるのです。

熱中症の原因は様々ですが、
・直射日光を長時間浴び続けること
・水分を取らない状態で汗をかき続けること
・気温、湿度の高い場所で激しく運動を行うこと
などが原因としてあげられます。子どもたちの場合、大人に比べて身長が低く、地面から反射する熱を浴びやすいことも、熱中症を発症しやすい原因となっています。

熱中症の症状と原因を理解したところで、子どもたちの安全を守るために必要な5つの対策を紹介します。

熱中症対策には、こまめに水分補給を行うことが非常に大切です。外遊びのあとは、塩分を含むおやつや水分を補給します。

炎天下では体温が上がりやすく、熱中症を発症しやすい状況を作ってしまいます。外で遊ぶ時は帽子をかぶり直射日光を避けましょう。園庭で遊ぶときは子どもたちを日なたと日陰で移動させながら、ずっと炎天下にいることがないように注意します。

大人よりも代謝がよい子どもたちは汗をたくさんかくため、服装は風通しの良い、速乾性に優れたものがおすすめです。白いシャツは熱を反射しやすく、汗をどのくらいかいているのかも目で見て判断しやすいため、子どもたちの体調を管理しやすい服装といえます。

暑い日は水鉄砲を使った水遊びやビニールプール、ミストシャワーなどを遊びに取り入れて、体温を下げるのも有効です。また、地面を濡らす「水打ち」は、地面の温度をさげ、日光の照り返しを低減することにもつながります。

室内と外気温の差が大きすぎると体温管理が難しくなると言われています。一昔前は5℃以上の差で体調を壊すと言われていましたが、連日猛暑日となる昨今は8℃差以内を目安にすることが多いようです。保育室内の温度は28℃くらいに設定し、室内でも熱中症対策として、水分補給をする、こまめに汗を拭くなどの対策を行います。

子どもと大人では温度の感じ方に差があるため、園児への細やかな配慮はもちろん重要ですが、保育士さんご自身も気を付けてください。現役保育士さんが行っている熱中症対策としては、濡れタオルや冷感タオルを首に巻いたり、インナーにレーヨン系繊維の清涼感のある衣類を選ぶなどの工夫ができます。また、意外と大事なのは生活習慣。保育士さんは体力的には優れていらっしゃる方が多いので、
・朝ご飯をキチンと食べる
・豚肉や卵などビタミン類を摂取する
・睡眠をしっかりとる
など、食事と生活習慣に気を付ければ、それが熱中症対策になっています。この季節、毎年つらくなるという方は、夏場の食事から見直してみてはいかがでしょうか。

熱中症の疑いがある場合は、ただちに処置が必要です。すぐに保護者の方、園医へ連絡して下記の応急処置をとってください。
・風通しの良い涼しい部屋で寝かせる
・上着や靴下など、衣類を脱がせる
・経口補水液や水を飲ませる(常温で可)
・首やわきの下、ももの付け根にタオルでくるんだ保冷剤を当てる(当てすぎによる凍傷に注意)

例年7~9月の間は、毎日熱中症のリスクがあるといっても過言ではありません。そして、それは誰にでも起こる可能性があります。子どもたちを熱中症から守りつつ、保育士さんも自分自身の体調を気遣ってください。

■監修/新谷ますみ
保育園運営本部で勤務。短大の幼児教育学科を卒業し、保育士・幼稚園教諭資格を取得。結婚後も仕事を続け、出産を機に一度退職。子育てがひと段落して、職場復帰。大切にしている言葉は「失敗しても、じっくり待つ」。

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