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2021.11.17

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「担当制保育」って、やりがいがあるの? それともたいへんなの?

「担当制保育」って、やりがいがあるの? それともたいへんなの?

日本では「みんな一緒がいい」「子どもはこうあるべき」という価値観のもと、長く「一斉保育」が行われてきました。でも最近は「一人ひとり違っていい」「それぞれの発達や生活リズムに合わせて」という社会の流れの中で、「担当制保育」を導入する園が増えています。みなさんも耳にしたことがあると思いますが、実際にどんな保育方法なのか、そこにどんなやりがいや苦労があるのか。気になるところを詳しく紹介します。

育児担当制保育、個別担当制、保育担当制などいろんな呼び方がありますが、ここでは「担当制保育」という言い方に統一して話を進めます。子どもたちを年齢別、あるいは人数ごとのクラスに分け、それぞれを担任や副担任が見るクラス担任制に対し、担当保育制では1人の保育士が特定の3〜5人の専任となり、食事・睡眠・排泄などの生活全般に関わりながら計画的・持続的に保育を行います。最近できた新しい保育方法のように思われがちですが、発祥は戦後のハンガリー。決まった保育士が決まった子どもを担当する「担当制」と、一人ひとりの要求に応えながら生活リズムを作り上げる「流れる日課」を2本柱とする「ハンガリー保育(マイバ方式保育)」が日本にも紹介され、実は1970年頃から一部の保育園で実践されてきました。それが1999年改定の「保育所保育指針」の中で「担当制」と明記されたことにより広く普及しました。さらに昨今の「子ども一人ひとりの主体性に寄り添う」という風潮の中、あらためて注目を浴び、導入する園が増化。もともと乳幼児が対象でしたが、2歳児、3歳児へと範囲も広がっているようです。
子どもたちにとって担当制の保育士はまさに「第二のお母さん(お父さん)」。その安心感の中、自分のペースで生活ができ、保育園にも早く馴染むことができます。また保護者にも「うちの子の個性や発達に合わせた保育をしてもらえる」「子どもの様子を聞きやすいし、相談もしやすい」と評判は悪くないようです。一方、実際に担当制で働く現場の保育士からも「一人ひとりの子どもに丁寧に関われる」「毎日の小さな成長を見守ることができる」「少人数だから目が届きやすい」といった声が聞かれます。一人ひとりとしっかり向き合いたい。個々の成長にじっくり寄り添いたい。子どもたちの個性を大事にしたい。そんな思いを持つ保育士には、やりがいの多い保育方法だと思います。ただし、いいことばかりとは限りません。例えば担当する子どもたちとは深く関わることになりますが、担当外の子どもたちとの関係は希薄になってしまいがちです。また一斉保育の経験しかない場合は、慣れるまで一人ひとりの発達度や性格を理解・把握するのが大変。子どもや保護者との相性が合わず、なかなか信頼関係を築けないというケースもあるようです。
ひと口に「担当制保育」といっても、その内容は園によって様々です。0〜1歳児だけを担当制にしている園。クラスや担任はあるけど、そのクラス内で担当制を敷いている園。担当制とグループ担当制やグループでの活動を並行している園。担当以外の先生の補助がある園、ない園。担当の交代がある園、ない園…。また最近は担当制保育とともに「コーナー保育」を導入する園も増えています。これはクラス全員で歌を歌ったり外遊びをしたりする「一斉保育」と、一人ひとりが好きな遊びをする「自由保育」のちょうど中間。保育室に絵本、ブロック、お絵かきなどの遊びのコーナーを設け、数人単位で好きなコーナー遊びをさせるというスタイルです。園としての保育観を具現化するために、他園との差別化を図るために、それぞれの園が独自の保育方法を取り入れていますが、まずは各園の実態をHPなどでしっかり調べることから始めましょう。そして、その実態が「自分のやりたい保育」「自分の望む働き方」に合っているかどうかをじっくり考えてみましょう。HPの情報だけじゃわからないという人は、ぜひ一度『ほいとも』に相談してください。『ほいとも』は常時4000件の保育士の求人情報を取り扱っていますが、必ず各園に足を運び、自分たちの目で現場を確認しています。志望する園がどんな担当制保育を行っているかなど、詳しく説明できますよ。
■監修/新谷ますみ
保育園運営本部で勤務。短大の幼児教育学科を卒業し、保育士・幼稚園教諭資格を取得。結婚後も仕事を続け、出産を機に一度退職。子育てがひと段落して、職場復帰。大切にしている言葉は「失敗しても、じっくり待つ」。

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