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2022.04.13

転職コラム

幼稚園の夏休み・冬休み期間は? 休み期間中の幼稚園教諭の仕事は?

幼稚園の夏休み・冬休みはいつ? その間の先生の仕事って?

知っての通り、幼稚園は文部科学省の管轄で、保育園は厚生労働省の所管です。管轄を統一したほうがいいのではという議論もありますが、なかなか前には進まないようですね。2015年にスタートした「認定こども園」は内閣府・文科省・厚労省が一緒に管轄するというもので、ますますややこしくなりました。でもこの「管轄」によって長期休暇が大きく変わってきます。今回は主に「幼稚園の夏休み・冬休み」についてのお話です。

文科省管轄の幼稚園の長期休暇は小・中・高校とほぼ同じです。「夏休み/7月18日前後〜8月31日の7週間程度」、「冬休み/12月18日前後~1月初旬の3週間程度」、「春休み/3月20日前後~4月7日前後の2~3週間程度」。幼稚園教育要領で「毎学年の教育週数は、特別の事情のある場合を除き39週を下ってはならない」と定められていて、1年52週から39週を引いた13週くらいが長期休暇になります。
ちなみに厚労省管轄で「託児」を目的とする保育園には、夏休み・冬休みはありません。認定こども園は管轄の複雑さと同様に長期休暇も複雑。満3歳以上の園児を14時半まで預かる「1号認定」は幼稚園と同じ位置づけで、夏・冬・春の長期休暇アリ。満3歳以上を18時まで預かる「2号認定」、3歳未満を預かる「3号認定」は保育園と同様に長期休暇ナシ。なんともややこしい限りですね。
幼稚園は基本的に14時半までですが、その後18時までの「預かり保育」を行っています。両親とも働く家庭では「夕方まで預かってほしい」というニーズが高く、内閣府の調査(2019年)では、87.8%の幼稚園が「預かり保育」を行っているそうです。さらに2019年からは「預かり保育の無償化」もスタートし、いまは実施率がさらに高いかもしれません。
この預かり保育、夏休み中などは朝から18時までになります。だから幼稚園自体が完全に休園にはなりません。ただ全員が預かり保育を希望するわけではありませんので、子どもの数はぐっと減ります。園によっては先生が交替でクラスに入るケースもありますし、預かり保育専任の先生を置くケースもあります。
ただし専任の先生がいても、園の夏休み期間中ずっと休めるわけではありません。お盆の前後
は7〜10連休を取れる園もありますが、その他は室内や倉庫の掃除・整理・片付け、書類の整理・作成、行事や新学期に向けた用意といった仕事をします。さらに遠足の下見にいったり、研修・セミナーに参加したり…。通常保育がない間に、様々な準備をしっかりと行います。夏休みや冬休みは、あくまで「子どもたちの夏休み・冬休み」であり、先生たちにはイレギュラー出勤があるので注意しましょう。
保育士と幼稚園教諭。両方の資格を持つ人から「トクなのは保育士or幼稚園教諭?」といった質問をよく受けます。確かに夏休み・冬休みがある分、幼稚園のほうが恵まれているように見えますね。でも実際は年間休日110〜125日くらいで、保育士と大きく変わりません。ただ幼稚園によって休園中の出勤数や時間が異なりますから、就職や転職の際には事前にしっかり確認しましょう。
また正規職員ならお給料は減りませんが、時給制のパートや日給制の契約社員だと、夏休み期間中の出勤が抑えられて手取りが減ることもあります。こちらのほうが事前の確認が重要かもしれませんね。
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■監修/新谷ますみ
保育園運営本部で勤務。短大の幼児教育学科を卒業し、保育士・幼稚園教諭資格を取得。結婚後も仕事を続け、出産を機に一度退職。子育てがひと段落して、職場復帰。大切にしている言葉は「失敗しても、じっくり待つ」。

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