SPECIAL

2022.06.08

転職コラム

転職は休日重視という保育士さん!「週休2日制」の落とし穴とは?

転職は休日重視派というみなさん、「週休2日制」の表記に気をつけて!

保育士のみなさんは転職を考える際、何を重視しますか。お給料、通勤時間、人間関係、保育方針…。人それぞれですが、休日重視という保育士さんも少なくないようです。そんな人たちはきっと求人情報の「休日休暇」の項目をチェックされると思いますが、実は内容をしっかり理解している保育士さんは少ないかも…。新しい保育園に転職してから「思ったより休みが少ない」ということにならないように、保育士求人に書いてある休日表記のルールや内容をしっかり把握しておきましょう。

「完全週休2日制」と「週休2日制」…この2つ、実はまったくの別モノ。きちんと休日数を理解しておかないと保育園に入職してから痛い目にあいますよ。まず「完全週休2日制」は文字通り、完全に週2日休める、つまり毎週必ず2日の休みがあるということです。一方「週休2日制」は、月4週のうち、2日休める週が最低でも1週はあるという意味。例えば日曜と隔週土曜が休みの「隔週休2日」も週休2日制のひとつ。極端な場合、4週のうち3週が1日休み、残り1週だけ2日休みでも「週休2日制」と書けるわけです。これだと月の休みは5日。完全週休2日なら最低月8日休みですから、かなり違いますね。
保育士求人情報では週休2日制の後に(土・日)や(日曜+シフト制)のようなカッコ書きがついているはずです。完全か完全でないかも問題ですが、このカッコ書きもチェックしましょう。まず完全週休2日制の場合、「(土・日)、祝」という表記と、「(土・日・祝)」という表記があります。前者は土日+祝日も休みという意味ですが、後者は「土日祝のうち2日」、つまり祝日のある週は土曜出社の可能性があります。次に「シフト制」ですが、例えば「完全週休2日制(シフト制)」は基本的に曜日が固定されていなくて、平日を含めて交替で休むという意味。(シフト制/日曜+平日1日)なら日曜と月〜金のうち1日休み、(土日を含むシフト制)は曜日交替制だけど月に何回かは土日も休めるという表記です。
週休2日制の場合は、さらに注意が必要です。(日曜、第1・3・5土曜)(土日/但し月1回土曜出勤)(日曜+平日月2日)などは休みの日数が明確ですが、「週休2日制」「週休2日(シフト制)」などの場合は、日数も曜日も不明。これはもう保育園に確認するしかありません。そもそも「週休2日制」としか書かれていない場合は、誠実とはいえないかもしれませんね。
保育園によっては週休2日制の後に(公休月8日)(日祝ほか公休月9日)という書き方をしているケースもあります。前者は完全週休2日とほほ同じ日数ですが、曜日や取り方は確認しないといけません。後者は日祝+月〜土の数日が休みで合計9日という意味になります。
さらに年間休日数も重要な判断材料です。1年365日=52週なので土日が計104日、2022年度を例にすると、祝日が16日なので、土日祝が完全に休みなら年間休日は120日となります。一般企業の中には「125日」や「130日」を打ち出すところもありますが、かなり整備されてきたとはいえ残念ながら保育業界は休みが多いとはいえません。まずは完全に週2日休める「104日」あたりを基準に、100〜105日ならちょっと少なめ、110日ならまあまあ、115日以上なら多めと見るのが保育の業界では一般的です。
有給休暇は「土日祝」や「年間休日110日」とは別枠です。週5日(年217日以上)勤務の正社員なら、入社半年後に年10日の有給休暇が付与され、勤続年数により最大20日まで増えます。だから110日に有給10日を加えると、年120日休めることになりますね。病欠に有給を当てるなど、取り扱い方は園の事情や園長の方針にもよりますが、「有給消化率90%」「有給消化を積極推進」「遠慮なく有給申請できる職場」なんて書いてある園は狙い目です。いかがでしょうか? 休日や制度についてご理解いただけましたか。これを参考に、今後は制度だけでなく、追加の注意書きや年間休日数、有給休暇などもしっかりチェックした上で、転職先を選んでくださいね。
■監修/新谷ますみ
保育園運営本部で勤務。短大の幼児教育学科を卒業し、保育士・幼稚園教諭資格を取得。結婚後も仕事を続け、出産を機に一度退職。子育てがひと段落して、職場復帰。大切にしている言葉は「失敗しても、じっくり待つ」。

休日についてもしっかりチェック!

Search

Monthly Archive

一覧ページへ