2022.10.26
お役立ち情報
『設定保育』と『自由保育』。保育士目線で選ぶポイントは？
保育方針は各園によって様々ですが、大きくは『設定保育』と『自由保育』の2つに分類されます。『設定保育』は一斉保育、計画保育とも呼ばれ、集団行動や成長目標に重きを置きます。『自由保育』は、その名の通り子どもたちを自由に遊ばせる保育になります。では自分が保育士として働くなら、どちらがいいのか。まずは『設定保育』と『自由保育』それぞれの特徴をしっかり理解し、保育士としてどちらが自分に向いているのかを考えていきませんか。
『設定保育』の特徴とは？
保育園が子どもたちの成長目標を設定し、その達成のためのカリキュラムに沿って日々の活動を行う保育です。きちんと計画を立てることから計画保育と呼ばれたり、クラス全員で一緒に行動することが多いため一斉保育と呼ばれることもありますが、ここでは『設定保育』とします。その特徴はリズム遊びや手遊びでも、お絵描きやお散歩でも、それぞれに目標やねらいを定めていることです。例えばリズム遊びなら「進んで参加する楽しさを知る」、お散歩なら「きちんと並んで歩けるようになる」という具合です。『設定保育』では子どもたちが集団行動に順応しやすく協調性が育まれ、「小学校に入学したときもすぐに環境に馴染める」という声があります。あらかじめ計画が立てられているので、保育園にとっても時間管理や事前準備が容易で、ダラダラした保育にならないというメリットもあります。逆に子どもたちの自主性が育ちにくい、指示待ちになってしまう、自由に遊ぶ時間が少なくなる…といったデメリットがあるとも言われています。
『自由保育』の特徴とは？
子どもたちの自発性を尊重し、自由に遊ばせる保育になります。ここでは保育士が園児さんの活動を決めるのではなく、子どもが自分で何をしたいかを考えて、好きな遊びを選ぶことになります。園によっては、お絵描きの場所、ブロック遊びの場所などを設定する「コーナー保育」を取り入れているところもあります。もちろん、ただ自由に遊ばせるだけではありません。自分のやりたい遊びで、自ら遊び方やルールを考えたり、一緒に遊ぶ友だちと協力することや譲り合うことを学んだり…。そんな中で一人ひとりの成長を促し、見守っていきます。『自由保育』は子どもたちの自主性や自由な発想力を育むといわれます。保育園も柔軟な保育を行えますし、保育士が遊びの中に入って密に接することで個々の性格や好みを把握しやすいという声もあります。ただ、おもちゃの取り合いなどのトラブルが発生しやすい、一歩間違えると放任に見えてしまう、集団での生活に馴染めないことも…といった点が指摘されることもあります。
『設定保育』と『自由保育』それぞれ保育士の役割は？
『設定保育』は保育士主導の保育ともいわれます。園長先生が方針を決め、担任の先生を中心に目標や計画を立てて保育を進めていくからです。だから保育士には「子どもの成長に応じて目標やねらいを考え、指導案を作成する」「クラス全体に目を配りながら、個々にも配慮してサポートする」「子どもの人数やできることに応じて時間や場所を決め、最適な環境を用意する」といった役割が求められます。一方『自由保育』では、子どもが自主性を持って好きな遊びを安全にできるようにするのが保育士の役目です。だから「一人ひとりが気分や興味に合わせて楽しく遊べる環境を整える」「遊びの中での言葉がけやアドバイスで、遊びの幅を広げられるようにする」「危険な行動をしていないか、トラブルがないか、つねに気を配る」といったことが求められます。
『設定保育』と『自由保育』…保育士としてどちらがいい？
これは「どちらがいい・悪い」ではなく、保育士として自分には「どちらが合うか」という話です。きっと保護者のみなさんも「ウチの子にはどっちが合うのか」をじっくり考えて保育園を選んでいるはずです。それは勤務する保育士さんも同じこと。自分がどんな保育をしたいと思って保育士になったのか。それを実践するには『設定保育』と『自由保育』どちらの保育園がいいのか。一度、じっくり考えてみましょう。
私たち『ほいとも』は常時5000件以上の保育士求人を扱っていますが、設定保育なのか自由保育なのかを含めて各園の特徴をしっかり把握しています。だから自由保育希望という人にも、設定保育がいいという人にも最適な園を紹介できます。また「自分が『設定保育』と『自由保育』いずれに向いてるかわからない」という場合は、キャリアアドバイザーが一緒に考えます。「両方の園を自分の目で確認したい」という人には見学の設定もします。まずは一度、相談にしてみてくださいね。
私たち『ほいとも』は常時5000件以上の保育士求人を扱っていますが、設定保育なのか自由保育なのかを含めて各園の特徴をしっかり把握しています。だから自由保育希望という人にも、設定保育がいいという人にも最適な園を紹介できます。また「自分が『設定保育』と『自由保育』いずれに向いてるかわからない」という場合は、キャリアアドバイザーが一緒に考えます。「両方の園を自分の目で確認したい」という人には見学の設定もします。まずは一度、相談にしてみてくださいね。
■監修/新谷ますみ
保育園運営本部で勤務。短大の幼児教育学科を卒業し、保育士・幼稚園教諭資格を取得。結婚後も仕事を続け、出産を機に一度退職。子育てがひと段落して、職場復帰。大切にしている言葉は「失敗しても、じっくり待つ」。
保育園運営本部で勤務。短大の幼児教育学科を卒業し、保育士・幼稚園教諭資格を取得。結婚後も仕事を続け、出産を機に一度退職。子育てがひと段落して、職場復帰。大切にしている言葉は「失敗しても、じっくり待つ」。
