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2022.12.14

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話題の週休3日制…保育士の働き方はどう変わるの?

話題の『週休3日制』で、保育士の働き方はどう変わるの?

ユニクロ、佐川急便、ヤフー、日本IBM、最近では日立、パナソニックも…。大手企業を中心に完全週休3日制の導入が進んでいます。厚労省の調査では、2017年に6%ほどだった導入率が、2019年には7.7%、2020年には9.8%と着実に上昇中。そんな世の中の流れは一般の会社だけでなく、保育業界にも波及しています。では週休2日から3日になると、保育士の働き方はどう変わるのでしょう。

週休3日には大きく分けて2つの考え方があります。1つは1日当たりの労働時間を長くして週の休みを3日にするパターン。もう1つは1日の労働時間はそのままで、週休3日にした分、給与を2割ほど下げるというパターンです。
一般企業は二手に分かれるようですが、保育業界ではほとんどが前者。「1日実働10時間の週休3日(週4日勤務)」と「1日実働8時間の週休2日(週5日勤務)」から働き方を選べる仕組みです。10時間×4日も、8時間×5日も、週の実働は40時間。労働時間が同じなので、週休3日を選んでもお給料が減ることはありません。
全国に320施設を展開する「ポピンズ」、220施設の「こどもの森」といった大手がいち早く導入。2021年6月の「経済財政運営と改革の基本方針2021」という閣議決定に「選択的週休3日制」が盛り込まれたことにより、中規模・小規模園でも導入が加速しています。保育士の求人サイトで「週休3日」という検索ワードで絞り込めば、必ず数件〜十数件が上がってくる時代になりました。
育児や介護と仕事の両立。これは働く人すべての問題ですが、現状大半が女性で、結婚・出産を経ても働き続けるケースが多い保育士にとっては、より深刻な問題です。そんな中「もう1日、休みがあれば…」と思っている人にとって週休3日制は大きな魅力。これまで育児のために正社員を諦めてパートに切り替えていた人も、週休3日なら正社員のまま働き続けられるかもしれません。急に介護の必要に迫られた際も、土日祝+もう1日休みがあれば正社員のままで両立できるかもしれません。
また「もう1日の休み」を副業に当てることもできます。例えば月に4日、時給1200円×8時間のバイトをすれば3万8400円の「家計の足し」になります。もちろん「自分の時間を大事にしたい」という人は、増えた休みを趣味やリフレッシュに当てるのもOKですし、最近話題の「リスキリング」も可能です。リスキリングとは、あらためてスキルを習得すること=学び直し。保育に関連する知識を習得したり、PCのスキルを磨いたり、大学院に入り直したり…。「自分磨き」のために使うのもアリですね。ただし副業や大学院に通うことを認めていない園もありますので、事前確認は必須ですよ。
「選択的週休3日制」ならライフステージに合わせて週休2日と3日を行き来することもできます。例えば子どもが幼いうちは週休3日、小学校に上がったら週休2日に戻すという具合です。また保育現場からは「労働時間が長くなって、1日を通して子どもの様子を見守れるようになった」「お迎えが遅い保護者の方との接点ができた」という意見も聞こえてきます。
ただし、デメリットがないわけではありません。「担任が1日いなくなることで、子どもたちが不安になっている」「ほかの先生や保護者との連絡ミスが増えた」といった声があるのも事実。職場ではこれまで以上の連携やコミュニケーションが求められます。また人によっては「1日11時間の拘束、10時間の実働はキツイ」と感じることもあるようです。
「週休3日に興味がある」「週休2日と3日、どっちがいいの?」という人は、ぜひ『ほいとも』に相談してください。もちろん週休3日導入園を紹介することも可能ですし、キャリアアドバイザーと一緒に「自分に最適な働き方」をあらためて考えることもできますよ。
■監修/新谷ますみ
保育園運営本部で勤務。短大の幼児教育学科を卒業し、保育士・幼稚園教諭資格を取得。結婚後も仕事を続け、出産を機に一度退職。子育てがひと段落して、職場復帰。大切にしている言葉は「失敗しても、じっくり待つ」。

週休3日に興味があれば!

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