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2023.11.08

転職コラム

美味しい話にはウラがあるかも…募集内容のチェックを入念に!

美味しい話にはウラがあるかも…募集内容のチェックを入念に!

1・2歳児なら子ども6人に保育士1人、3歳児なら20人に1人…。保育園は配置基準を満たす保育士を確保できないと、預かる子どもの数を減らさざるを得なくなります。ただでさえ保育士不足といわれる中、当然、争奪戦も激しくなり、好条件を提示する園も増えてきました。例えば「月給30万円以上」とか「完全週休3日制」とか。でも美味しい話にはウラがあったりします。就職活動・転職活動ではキャッチーな見出しだけにとらわれず、募集内容を隅々までチェックしましょう。

確かに30万円はインパクトがありますが、重要なのはその内訳です。例えば固定残業代(みなし残業代)。月給30万円で「固定残業30時間分/4万5000円を含む」という場合、基本給は25万5000円です。2015年の法改正で固定残業の時間と金額を明示することが義務づけられましたので、必ず求人情報のどこかに書かれているはずです。他にも「一律処遇改善手当を含む」「一律職務手当を含む」というケースがありますが、こちらは金額の表記が必須ではありません。給与明細を見せてもらうわけにはいかないので、電話などで直接聞くしかありませんね。募集にあたっては、どうしても「自分の園の給与を少しでも高く見せたい」という意識が働きますので、詳細をきちんと確認しましょう。
また高給与の募集では、高いスキルや責任が求められることもあります。応募資格の欄に「経験7年以上」や「専門リーダー研修修了者」といった条件が付けられていたり、仕事内容に「園の副主任をお任せします」「新卒保育士の指導も担当」と書かれていたり…。このあたりも入念なチェックが必要ですね。
ワークライフバランスが重視されるようになり、保育業界でも休みを増やす傾向があります。もう週休2日は当たり前。中には完全週休3日を打ち出す園もちらほら見かけますね。ただ週休2日も週休3日も、実はともに週労働40時間ということが多いようです。違いは「8時間×5日」か「10時間×4日」かということだけ。労働時間が同じなので給与を下げずに週休3日にできるというわけです。でも1日10時間労働で、そこに残業が加わったりすると結構きついですよね。休みの日数だけに目を奪われず、勤務時間も確認しましょう。
さらに週休3日を実現するために、夏季休暇や年末年始休暇を減らしていたり、無理なローテーションを組んだりするケースもあるようです。配置基準を守っていないなんてことはないと思いますが、園見学などで「本当のところ」を観察しておきたいですね。
保育園では早番・遅番を含む交替制が一般的ですが、中には9〜17時の固定シフトや、10〜16時の時短勤務で社員を募集している園もあります。「早番ナシ」や「家事と両立」で社員として安定して働けるのは魅力的ですが、それだけで応募するのはちょっと危険かもしれません。例えば定時を9〜17時としながら実際は残業が常態化していたり、時短だけど持ち帰り仕事が多かったり、交替制やフル勤務の保育士と比べて極端に給与が低かったり、実は契約期間のある準社員だったり…。勤務実態をしっかり確認しないといけません。
もちろん、美味しい話には「絶対に落とし穴がある」というわけではありません。好条件すぎる園は「やめておいたほうがいい」ということでもありません。あくまで応募するなら「十分に確認した上で」というお話です。それともう一つ。「30万円」や「週休3日」というワードに気を取られ、本来の目的を見失わないようにしましょう。「保育方針が合わなくて」「人間関係に悩んで」「家から遠くて」といった転職理由なら、それは給与や休日の多さでは解決しません。少し条件が悪くても、自分の希望を満たす園を選ぶことをオススメします。
私たち『ほいとも』は、保育士専門の転職エージェントです。求人情報の見極め方はもちろん、保育園選びのポイント、自分に合う園の探し方、面接・選考の対策など、担当営業やキャリアアドバイザーが転職に関するあらゆる相談に答えます。また正社員・パート・派遣など様々な働き方を提案することもできます。困ったことがあれば、ぜひ声をかけてください。
■監修/新谷ますみ
保育園運営本部で勤務。短大の幼児教育学科を卒業し、保育士・幼稚園教諭資格を取得。結婚後も仕事を続け、出産を機に一度退職。子育てがひと段落して、職場復帰。大切にしている言葉は「失敗しても、じっくり待つ」。

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