2025.07.09
お役立ち情報
連絡帳は子どもの成長の記録!そして保育士と保護者をつなぐ架け橋!
忙しい中で何冊もの連絡帳を書くのは、たいへんな作業ですね。「特に書くことない…」なんて日もあると思います。でも連絡帳は子どもたちの大切な成長の記録。そして園と家庭をつなぎ、情報を共有するための大切なツールです。連絡帳を通じて保護者との信頼関係が深まっていくことも少なくありません。では何を書けばいいのか。どんなことに気をつければいいのか。今回は少しでも効率的に、かつ保護者に響くように書けるポイントをまとめます。
「子どもの成長を一緒に喜ぶ」という姿勢で
いちばん題材にしやすいのは成長が垣間見えた出来事ですね。「初めて自分で靴を履けた」「お友だちと協力して素敵な作品を完成させた」「じっくり時間をかけて、とても丁寧に絵を仕上げた」「プール遊びで水に顔をつけられた」…。子どもたちの行動をよく見ていれば、そんな場面にたくさん出会えるはず。ポイントは、ただ出来事を書くのではなく、そこにたどり着くまで・その瞬間の子どもの様子、それを見た自分の気持ちなどを添えることです。
例えば靴の話なら「この一週間ほど自分で履こうと頑張っていたのを見ていたので、履けたときは二人でハイタッチしてしまいました」、丁寧に絵を仕上げた話なら「○○ちゃんも出来栄えに満足そうな笑顔でした。最近、集中力が高まってきたように思います」のように。
子どもたちの成長を一緒に喜ぶ姿勢が伝われば、「ウチの子をよく見てくれている」「この先生なら安心!」と思ってもらえるはずです。
ネガティブな出来事の中にもポジティブを見つける
●ドッヂボールに負けてボールを壁にぶつけてしまいました。物に当たるのは良いことではありませんが、友だちに当たったり、誰かのせいにしたりせず我慢できたのは偉かったと思います。団体競技は自分一人ではどうにもならないと感じたようで、次の試合ではしっかり作戦を立てていました。
●お友だちとおもちゃの取り合いになってしまいました。以前は「自分だけで使いたかったから」でしたが、今日は「そのおもちゃがないと、どうしても作りたかったものが完成させられないから」という理由でした。同じ出来事の中にも○○ちゃんの成長を感じ、「次はちゃんと話をして譲ってもらうように頑張ろうね」と話しました。
●「はじめて縄跳びができた!」と報告に来て目の前でやってくれましたが、うまく跳べず泣いてしまいました。でもお友だちの「大丈夫!またすぐ跳べるから」という言葉に励まされ、そのあとも練習を続けていました。
…といったように。縄跳びの話では、励ましの言葉をかけてくれた子の連絡帳にも同じ出来事を書けますね。そんな積み重ねが、子どもたちの身体だけでなく「心の成長の記録」にもなっていくはずです。
「ありがとうございます」がもたらす効果
また季節の行事やイベントの際も、「忙しい中、ご参加いただきありがとうございました。○○ちゃんもお母さんが来てくれて嬉しそうでしたね」「今回もご協力ありがとうございました。次回もぜひ一緒に素敵なイベントにしましょう」といった書き出しがオススメです。ともに活動する喜びを共有し、より一層の協力を得られるかもしれません。「ありがとう」という感謝のことばには、連絡帳全体の雰囲気を明るく前向きにする効果があるんです。
ほかにも、こんな点に気をつけて!
また「お友だちを引っ掻いた」「危ない行動をした」といったトラブルは連絡帳ではなく直接、口頭で伝えるようにしましょう。その方が時間や情報にズレがなく、保護者の気持ちをすぐに確認できますから。
ブログを開設している園も多いと思います。でも写真や動画に「ウチの子」が写っているとは限りませんし、写っていても感情までは伝わりません。そんなときこそ連絡帳を活用してください。時間も手間もかかりますが、その頑張りが「保護者からの信頼」というカタチで、きっと自分に返ってくるはずです!
短大の幼児教育学科を卒業後、兵庫県で私立幼稚園での幼稚園教諭からスタート。その後、大阪府北摂の公立保育所と私立認可保育所で保育士として勤務。豊富な保育経験・スキルを有する。現在は、保育学生や保育士が安心して働ける環境を実現する活動を株式会社ワークプロジェクトで実践。保育ポリシーは「保育の正解はこどもが決める」。