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2026.01.28

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実は不安もいっぱい…入学間近の5歳児と保護者に、保育士としてできることって?

実は不安もいっぱい…入学間近の5歳児と保護者に、保育士としてできることって?

ランドセルも買ってもらって、もうすぐ小学生になる5歳児。考えてみると5年の人生の中で最大の環境変化ですね。だから期待に胸を膨らませつつ、同時に不安も抱えています。卒園が近づき、急にイライラしだしたり、ことばがトゲトゲしたり、仲良しだった友だちとのトラブルが増えたり…。それは不安の裏返しかもしれません。また初めて子どもを小学校に入れる保護者にも心配事は尽きません。では親子には具体的にどんな不安があるのか。保育士として何ができるのか。実践的なアプローチ法も紹介しますので、ぜひ参考にしてくださいね。

「新しい友だち、できるかなぁ」…人間関係の不安

長年一緒に過ごしてきた友だちとの別れは、子どもたちにとって初めての経験。その寂しさから「○○ちゃんと一緒の小学校に行きたかった」なんて声も聞こえてきますね。さらに小学校で「新しいお友だちができるか」「みんなと仲良くなれるか」「一人ぼっちにならないか」という不安もあります。
保護者も「ウチの子、人見知りで引っ込み思案だから…」「意地悪されたり、仲間外れにされたりしたらどうしよう」「クラスで孤立しないか」などの心配を抱えています。

「自分でちゃんとできるかなぁ」…生活・学習面の不安

これは保護者側に多い不安です。「ウチの子、45分の授業中、じっと座っていられるか」「先生の話を理解できるか」「忘れ物がないよう自分で準備できるか」…。自分たちも20〜30年前、新しい環境でなんとかやってきたはずですが、我が子のことになると心配なようです。
さらに保育士に対して「ひらがなくらいは完璧に書けるようにしとかなきゃダメですか?」「家ではまだ一人でトイレの始末ができなくて」「いまでも朝の支度にすごく時間がかかるんです」といった相談も増えてきます。
もちろん子どもたちも「まだ見ぬ世界」を想像しながら、新しい生活、初めての授業に漠然とした不安を持っています。

「知らない場所で、知らない先生と」…環境変化への不安

保育園よりずっと広い校庭、初めて会う先生方、背の高い上級生たち、やったことのない給食の準備や片付け、休み時間や教室の移動…。生活や環境が大きく変化しますので、戸惑いが生じるのも無理はありません。
子どもたちには、就学前検診などで小学校の様子を垣間見る機会もあります。でもその規模の大きさにかえって不安が増幅されることもあるようです。
保護者も、「ウチの子、先生にうまくなじめるか」「繊細な性格を先生に分かってもらえるか」「通学路は安全か」「一人でちゃんと登下校できるか」などの不安が尽きません。

不安を期待に変えるために、保育士だからできること

人間関係、学習、環境変化…。まずは親子がどんな不安を抱えているかを知ることが大切です。理解した上で、その不安を少しでも解消してもらうために、ここからはいまの時期に「保育士だからできること」を紹介していきます。
ポイントは「不安をワクワクする期待に変える」こと。そのためには子どもたちが小学校生活に「見通しを持てる」ような、「自分でもできる」という自信を育むようなアプローチが効果的です。明るい笑顔で入学を迎えられるよう、ぜひ実践してみてください。

小学校ごっこで「知らない場所」を「知っている場所」に!

小学校という場所を知らないから。小学校での生活を経験したことがないから。子どもたちの不安の要因はここにあります。だったら知ってもらうこと、経験してもらうことがいちばん。そのためにオススメなのが「小学校ごっこ」です。
例えば机を小学校のように並べる。チャイムの音を流す。フルネームで「○○○○さん」と出欠確認を取る。授業風景を模倣する…。「ごっこ」ですから子どもたちに不安はありません。一気に小学校の雰囲気に引き込まれます。模擬授業で「手をあげて答えられた」という経験をすれば、それも自信につながるはずです。
また小学校見学の機会があれば、ぜひ参加を促してください。「ごっこ」で擬似体験した学校を自分の目で見れば、「あっ、おんなじだ」と納得・安心できることも多いと思います。小学校からのメッセージがあれば、「○○小学校の先生が、みんなが入学してくるのを楽しみに待ってるって」と伝えてあげてください。さらに小学校の近くや通学路を散歩コースに組み込むのも有効です。中までは入れなくても門の前から雰囲気を体感できます。通学中の注意点なども学べます。
こうした取り組みだけでも「知らない場所・生活」が、かなり「知っている場所・生活」に変わるはずです。

保護者には「共感」「具体例の提示」「協働」の姿勢で!

保護者には「大丈夫ですよ」と励ましたり、解決策を提示したりするのではなく、まずは「共感」することが大事です。例えば「楽しみな反面、心配事もいろいろおありですよね」と、不安な感情を肯定することです。
その上で「具体例の提示」です。「ウチの子、小学校で○○できるかなぁ」と思うようなことに対して、保育園でできていることを具体的に伝えます。例えば「このあいだ『先生、のりがなくなりました』って伝えてくれましたよ」「おもちゃの取り合いになったとき『かわりばんこに使おう』と提案してくれたんです」「苦手なピーマン、『小さいヤツなら食べれる』といって食べてました」など。保護者は小さなことでも「我が子の自立・成長」と捉え、進学に向けての心強い情報になるはずです。
最後は「協働」。小学校では必ず自分でやることになる「翌日の準備」「食器の後片付け」「衣服をたたむ」などを、園と家庭で協働して少しずつ経験させてあげましょう。「ウチの子ができること」を知れば、不安も解消されるはずですから。
ただし必要以上に深刻になる必要はありません。いまの大人もみんな不安の中で小学校に上がって、なんとかやってきたはずです。学校には6歳児指導のプロである先生がたくさんいます。給食を食べるのが遅い子も、なかなか自分から手をあげられない子も、ちゃんと小学生として成長していきますから。
だからみなさんは、「できるだけ不安なく入学してもらうこと」だけを考え、「いま保育士としてできること」をするだけで大丈夫。入学さえすれば、あとは学校に託せばOKですからね。
■監修/上嶋幹子
短大の幼児教育学科を卒業後、兵庫県で私立幼稚園での幼稚園教諭からスタート。その後、大阪府北摂の公立保育所と私立認可保育所で保育士として勤務。豊富な保育経験・スキルを有する。現在は、保育学生や保育士が安心して働ける環境を実現する活動を株式会社ワークプロジェクトで実践。保育ポリシーは「保育の正解はこどもが決める」。

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