2026.03.18
お役立ち情報
もうすぐ新年度(3) 3・4歳児の新担任、ワチャワチャするクラスを落ち着かせる5つのコツ!

シリーズ3回目は「3・4歳児」です。「3・4歳のクラスは毎年、なんだか騒がしい」「いつもワチャワチャしてる印象」「トラブルが多くて大変そう」…。まだこの年次を持ったことがない保育士さんからは、こんな声も聞こえてきます。でも大丈夫!3歳児・4歳児、それぞれの特徴や発達段階をしっかり理解して、コツさえ掴めば落ち着いたクラス運営ができるはずです。
「やりたい」と「できない」のギャップに悶える3歳児
3歳児は自我の芽生えが著しく、「第一次反抗期」と呼ばれることもあります。「自分でやりたい」という自立心が強くなるけど、身体能力や器用さが気持ちに追いついてこない。その結果、「やりたい」と「できない」のギャップが生まれ、癇癪を起こしたり、「もうやらない!」と拗ねたりします。
例えば、自分で着替えようとボタンと格闘するも、できなくて泣いちゃう。自分で食べようとスプーン・フォークを使おうとするも、うまくいかず放り投げちゃう。イメージ通りに積み木を積めなくて、自分で壊しちゃう…。
これらは決して「ワガママ」や「問題行動」ではなく、「自分」を確立しようと必死にがんばっている証拠。成長段階に不可欠なステップだと理解してあげてくださいね。
「仲間意識」と「自己主張」の間で揺れる4歳児
一方で自己主張が格段に強くなる時期でもあり、そのせいで意見がぶつかることも増えてきます。「僕の番だ!」「違う、私の番!」と言い合いになったり、おもちゃの取り合いになったり…。
もちろんトラブルは避けたいところですが、これも社会性を身につけるために欠かせない経験です。「仲間意識」と「自己主張」のジレンマの中で、自分の気持ちを伝え、相手の気持ちを理解するための練習中。そう受け止めてあげたいですね。
クラスを落ち着かせる「5つのコツ」!
【コツ1】肯定的な言葉で迎え、一人ひとりの存在を認める
朝は1日の始まりの大事な時間です。「○○ちゃん、おはよう!今日も会えるのを楽しみにしてたよ!」と、一人ひとりの名前を呼んで笑顔で迎えてあげましょう。子どもたちは「先生は僕のことを見てくれてる!」「ここが私の居場所なんだ!」と感じてくれるはずです。
【コツ2】「見ててね」ではなく、「一緒にやろう」と並走
特に3歳児は「自分でやりたい」が強くなります。でも思うようにできない…。そんなときはすぐ手伝ったり、「こうするのよ」と教えたりせず、しばらく見守ってあげましょう。それでもできそうになければ「一緒にやってみよっか!」です。「見ててね」と見本を示すと、子どもたちは自分を否定されたような気持ちになり、挑戦する意欲や機会を奪うことにもなりかねません。
【コツ3】クラスのルールは子どもたちと一緒に考え、理由も伝える
保育士が一方的に「守りなさい」といっても、納得感を持ってルールを守れません。クラスのルールは子どもと一緒に考える。なぜそのルールにするかという理由もしっかり伝える。まわりとの関わりが増える3・4歳は、集団生活にルールが必要なこと、みんながルールを守るとうまくいくことを学ぶ時期でもあります。そのためには「自分たちでつくったルール」がいちばんなんです。
【コツ4】トラブルを「成長のチャンス」に変える仲裁術
おもちゃの取り合い、順番ぬかしでの言い争い。そんなトラブルに介入する際、いちばん大事なのは、すぐにどっちが悪いかを判断しないこと。まず互いの言い分を聞いて、「○○ちゃんは、こうしたかったのね」「●●くんは、それがイヤだったのね」と主張を言語化してあげてください。そして「自分の気持ちを分かってくれた」と安心感を持ったところで、「じゃあ、二人とも楽しく遊ぶにはどうしたらいい?」と質問です。相手の気持ちを理解し、自分の気持ちに折り合いをつける。そんな成長の機会になるはずです。
【コツ5】「静と動」のバランスが、子どもの「心と体」を満たす
元気いっぱいの3・4歳児には、鬼ごっこ、リズム体操などの「動の活動」が不可欠。思い切り体を動かすことでストレスを発散し、リフレッシュできますからね。その一方で、読み聞かせ、お絵描き、パズルなどの「静の活動」も欠かせません。何かに夢中になることで集中力を高め、心を落ち着かせることができます。大切なのは「静と動」のバランス。メリハリある行動計画が子どもの「心と体」を満たし、クラスに安定した雰囲気をもたらします。
「安心できる場」づくりは、保育士の心の安定から
そのためには保育士のみなさんの日々の小さな工夫、温かい関わりが欠かせませんが、それも心にゆとりがないとうまくいきません。
0歳児は泣くのが仕事、1・2歳児は甘えるのが仕事、3・4歳児はワチャワチャと落ち着かないのが仕事。そんなふうに受け止めておけば、きっと腹が立つことも減り、気持ちに余裕ができると思います。すると自然に笑顔が増え、それが子どもたちの笑顔を生み、明るく楽しいクラス運営につながります。
でも困ったときは迷わず先輩に相談し、まわりに助けを求めましょうね。一人で抱え込むと、大事な「心のゆとり」がなくなっちゃいますよ。
短大の幼児教育学科を卒業後、兵庫県で私立幼稚園での幼稚園教諭からスタート。その後、大阪府北摂の公立保育所と私立認可保育所で保育士として勤務。豊富な保育経験・スキルを有する。現在は、保育学生や保育士が安心して働ける環境を実現する活動を株式会社ワークプロジェクトで実践。保育ポリシーは「保育の正解はこどもが決める」。