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2026.03.25

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もうすぐ新年度(4) 5歳児の初担任、ポイントは「自主性を尊重する」ことです!

もうすぐ新年度(4) 5歳児の初担任、ポイントは「自主性を尊重する」ことです!

シリーズ最終回は「5歳児」です。小学校に上がる前に「これは教えておかないと」「これはできるようになってもらわなきゃ」とプレッシャーを感じるかもしれませんね。でも大丈夫。子どもはこの時期、自分で大きく成長していきます。担任は「見守ること」のほうが多いかもしれません。5歳児の発達の特徴を再確認し、成長を促す見守り方、寄り添い方のポイントをまとめます。

身体・思考・社会性が大きく伸びる5歳児

【身体・運動能力の発達】全身を使ってダイナミックに動けるように
走る、跳ぶ、登るといった基本運動はもちろん、バランス感覚の向上でスキップ、ケンケン、縄跳び、ボール投げなど、複雑でダイナミックな動きができるようになります。
さらに手先の器用さ(巧緻性)を身につけ、ハサミで複雑な形を切る、靴や衣服の紐を結ぶといったことも可能になります。

【思考力・精神面の発達】相手の気持ちを考え、ルールを守れるように
相手の立場や気持ちを想像できるようになります。なぜ友だちがそう感じたのかを推測する、自分の気持ちを言葉で伝える、時には譲歩する…。「自己チュー」からの脱却ですね。
また因果関係を理解する力、少し先の未来を予測して行動する力が身につくのも、この時期。「なぜこうなるのか」と原因を考えたり、「明日、遠足だから帰ったら持ち物を準備しなきゃ」と思ったりすることが増えてきます。
さらにルールや約束事の大切さを理解し、守ろうとする姿勢も育ちます。遊びの中で公平性や役割分担を考え、時には意見を交わし、自分たちでルールを作れるようになってきます。

【社会性の発達】集団での役割を意識し、みんなで協力できるように
特定の友だちとだけでなく、クラス全体での遊びを楽しむようになります。そして当番や係の活動などを通じて「自分はクラスで大切な役目を担っている」という自覚が芽生え、積極的に役割を果たそうと頑張ります。
運動会のお遊戯の練習でも、発表会での劇作りでも、グループでアイデアを出し合い、役割を決め、意見が対立したら話し合う。そんな経験を通して、どんどん協調性を学びます。

ポイントは自主性を尊重し、自分たちで考えさせること!

5歳児の担任の最も大切な役割は、特に「思考力・精神面・社会性」の発達を促すことです。クラスの人数も増える中で、まずは「どうしたいか」「どうすればいいか」を自分で考える場面、みんなで協力する場面を増やしていきましょう。
例えば遊びを始めるとき、トラブルになったときに、「みんなで考えて決めてほしいな」と声をかけます。最初はうまくいかないかもしれません。でも思考力や社会性を身につけるには経験を重ねるしかありません。だから子どもたちに「自分たちで考えるきっかけ」を、どんどん与えてあげてください。
意見がぶつかってまとまらないこともあります。みんなで決めたことを受け入れられない子も出てきます。そんなときは「どうしてうまくいかなかったのか」、またみんなで原因を考えればいいんです。原因がわかれば修正できます。それが次に繋がることも経験できます。大人がよくいう「結果オーライ!」ですね。

「時間を意識した行動」の練習もさせてあげて!

小学校では何事も決められた時間に沿って進められます。「少し先の未来を予測して行動する力」を身につけるためのアシストも、5歳児の担任の役割のひとつです。
例えば、これまで時計の文字盤につけていたイラストや色のマークをはずすだけで、数字を覚えるきっかけになります。「長い針が12のところにきたら片付けますよ」といった声かけをすれば、だんだん時間を気にして行動できるようになりますよ。
同時に文字への興味も掻き立ててあげましょう。絵本やかるたなど遊びでも文字を知る機会がありますが、生活面でも文字を増やしていくんです。一日のスケジュールは写真やイラストに文字を加えて貼り出します。そうすれば最初は文字が読めなくても、画像から想像して自然に覚えていきます。焦る必要はありません。毎日の積み重ねで、卒園までにはしっかり習得できますから。

保護者の不安解消も大事な役目のひとつ!

「ウチの子は勉強についていけるか」「朝、一人で起きられるか」…。初めて子どもを小学校に行かせる保護者は不安でいっぱいです。そんな気持ちをしっかり受け止め、少しでも解消してもらえるように努めるのも保育士の役目です。
具体的には個人面談などの機会を設け、子どもの園での様子を詳細に伝え、家庭での様子を丁寧にヒアリングします。すると「保育園ではできるのに家庭ではできない」ということが見つかったりします。園ではニンジンを食べるのに家では残す、みたいに。そんなときは一つひとつを一緒に確認し、原因や対策を一緒に考えていきましょう。
保護者の不安は子どもの生活態度や習慣に関して「問題がある」「他の子と違う」という意識から生じます。「問題ない」「他の子と変わらない」と分かれば不安も解消されます。大切なのは「心配なことがあれば、いつでも相談してください」と、寄り添う姿勢を示し続けることです。

5歳児担任の仕事は「見守ること」かもしれません

5歳児はすくすくと自分で成長していきます。だから保育士は「見守ること」を基本に、考えるきっかけを作ったり、うまくいかないときに助言をしたり、それで十分だと思います。
ただ人生は長いです。この先、失敗もたくさんあるでしょう。そんなとき、自分に嫌気が差したり、不甲斐なさを嘆いたり、他人や物に当たったりしても、何も解決しません。失敗した自分を否定せずに解決策を考えられる。そんな経験をたくさん積ませてください。5歳児担任の経験が豊富なベテランは、これを「自分を大事にできる子どもを育てる」といいます。
最後に新年度、初めての年次の担任になるみなさんへ。うまくいかないこともあると思います。でもそれは将来のために必要な経験です。「向いてない」とか「力が足りない」なんて考える必要は一切ありません。「子どもたちと一緒に成長していけばいい」くらいの気持ちで大丈夫。ぜひ「自分を大事に」しながら頑張ってくださいね!
■監修/上嶋幹子
短大の幼児教育学科を卒業後、兵庫県で私立幼稚園での幼稚園教諭からスタート。その後、大阪府北摂の公立保育所と私立認可保育所で保育士として勤務。豊富な保育経験・スキルを有する。現在は、保育学生や保育士が安心して働ける環境を実現する活動を株式会社ワークプロジェクトで実践。保育ポリシーは「保育の正解はこどもが決める」。

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