2026.06.24
お役立ち情報
園児といっしょに野菜づくり!初めてでも失敗しない準備と育て方のコツ!

自分たちで育てて収穫したことをきっかけに、苦手だったトマトを食べられるようになった。これ、菜園を持つ保育園ではよくあることですね。多くの園が食育の一環として野菜を栽培していますが、中には「詳しい人がいない」「これから始めたい」「園庭が狭くて…」というケースもあるようです。そこで今回は初めてでも、狭くても「失敗しない野菜づくり」を基礎から解説します。
野菜と一緒に子どもたちの責任感・優しさ・感性も育つ
スーパーに並ぶ野菜たちがどうやってできるかを知る。食べ物への興味や愛着を生む。好き嫌いの克服にもつながる。野菜づくりが食育に役立つことはいうまでもありませんね。でも他にも子どもたちの成長に寄与することがたくさんあるんです。
例えば水やりや草取りなどの「お世話」を通して、子どもたちは植物の成長には人の手助けが必要なことを学びます。「私がやらなきゃ」という責任感が芽生え、立派に育てば「僕たちがやった!」という達成感や自己肯定感も生まれます。「大きくなあれ!」なんて声をかけていたら、それは植物への優しい気持ちが育っている証拠です。
また野菜づくりは、子どもたちの五感を大いに刺激してくれます。土のひんやりした感触。花の甘い香り。きゅうりのトゲトゲ、トマトのつるつるといった手触り。もぎ取るときの「ポンッ」という音。採れたて野菜のみずみずしい味わい…。これらすべてが豊かな感性を育みます。
まずはしっかり「年間計画」を立てましょう
<春植え・夏収穫の野菜>
いわゆる「夏野菜」は保育園での栽培に最適です。中でもミニトマト、きゅうり、ピーマン、ナスは病気に強く初心者でも安心。栽培も簡単で多くの園で取り入れられていますね。
<夏秋植え・秋冬収穫の野菜>
こちらは「根菜類」が中心になります。さつまいも、じゃがいも、大根など「地中で育つ野菜」は収穫するまで様子が分からないので、子どもたちの期待感や好奇心も膨らみますよ。
園庭が狭い場合は「プランター」でOK
二十日大根はその名の通り、種をまいてから数週間で収穫できます。小カブ、ミニニンジンも1ヵ月程度で育ちます。短期間で収穫できる野菜は、子どもたちの集中力が途切れにくいというメリットもあるんです。
失敗しないための「5ステップ」と育て方のコツ
<Step1>まずは土づくりから
初心者なら市販の「培養土」が手軽で安心です。最初から必要な栄養分が含まれているため、特別な知識がなくても大丈夫。土の状態が良いと、病気や害虫の発生も抑えやすくなります。
<Step2>種まき・苗植え
種まきは畝に指で小さな穴をあけ、ひと粒ずつ丁寧に入れて、そっと土をかぶせましょう。苗植えは根を傷つけないように優しく扱うこと。終わったらたっぷり水をやり、根を落ち着かせるのがポイントです。
<Step3>日々のお世話
いちばん大事なのは水やりですね。「土の表面が乾いたら、たっぷり撒く」が基本。プランターなら「底から流れ出るまで」。時間は植物への負担が少ない朝か夕方がベストですよ。
<Step4>いよいよ収穫
野菜は種類によって収穫のタイミングが異なります。また「手もぎ」できる野菜と、ハサミで切ったほうがいい野菜があります。事前に図鑑などで確認しておきましょう。
<Step5>次の栽培への準備
収穫しておしまいではありません。残った茎や根を抜いて土をきれいにしたり、葉を腐らせて土に混ぜたり…。次の栽培への準備をしっかりしておけば、また美味しい野菜が育ちます。
「子どもたちの関わり」をできるだけ増やしましょう
日々のお世話は観察の絶好の機会。毎日、決まった時間に水をやる中で「芽が出た」「葉っぱが3枚になった」「つぼみができた」「花が枯れて根元が膨らんできた」など、様々な発見があります。これが「大切に育てなきゃ」という愛情を育み、命の大切さを学ぶ機会になります。保育士はそばについて水量の目安や水のやり方を指導する役に徹しましょう。
収穫もできる限り子どもたちにやらせてあげたいですね。ただハサミを使う作業は3歳以上を目安とし、必ず保育士が付き添うようにしましょう。「きゅうりはヘタの少し上を切るんだよ」など、野菜ごとの注意点を教えてあげれば、子どもたちも自信を持って作業できるはずです。
「観察の絵日記」をつけるのもアリですね
保育士のみなさんも栽培日記をつけるといいかもしれませんよ。もちろん絵を描く必要はありません。野菜の成長具合、子どもたちの作業を写真や動画に残しておけば、きっと翌年に役立ちますから。
短大の幼児教育学科を卒業後、兵庫県で私立幼稚園での幼稚園教諭からスタート。その後、大阪府北摂の公立保育所と私立認可保育所で保育士として勤務。豊富な保育経験・スキルを有する。現在は、保育学生や保育士が安心して働ける環境を実現する活動を株式会社ワークプロジェクトで実践。保育ポリシーは「保育の正解はこどもが決める」。