2026.07.22
お役立ち情報
保育園の室内を少しでも快適に!低コストでスグに始められる暑さ対策!

猛暑の季節。日除けを張って直射日光を防いだり、外遊びを早朝や夕方に限定したり、みなさんの園でも、できる限りの工夫をしているはず。でも日中はやっぱり室内で遊ぶしかありません。ただ、その室内もエアコンがあまり効かなかったり…。そこで今回はコストをかけず、室内を少しでも快適にし、安全に過ごすアイデアを紹介します。
実は高温よりも高湿が危ないんです!
「今日は最高29℃の予報だから大丈夫」と気温だけで判断するのは危険です。熱中症アラートの発表基準にもなっている「暑さ指数(WBGT)」を目安にしましょう。「最近、よく耳にするけど詳しくは知らない」という人のために、ちょっとだけ解説しておきますね。
WBGTはWet Bulb Globe Temperatureの略で、「湿球黒球温度」と訳されたりしますが、「暑さ指数」という呼び方が一般的。気温・湿度・輻射熱を「1:7:2」の割合で掛け合わせて算出する数字で、気温より湿度を7倍も重視しています。輻射熱とは地面、建物、人体などから出る熱のことで、これも温度が高い物ほど熱が多く出るそうです。
保育現場でも「暑さ指数(WBGT)」で現状把握を!
◆25未満(注意)
通常の活動が可能。ただし、こまめな水分補給と体調観察は怠らない。
◆25〜28(警戒)
運動や激しい作業をする際は、十分な休憩や水分補給を。
◆28〜31(厳重警戒)
外遊びは中止、または極力短時間とし、日陰や涼しい場所で。
激しい運動や、長時間の屋外活動は中止。
◆31以上(危険)
原則として屋外活動は中止し、涼しい室内で過ごす。
室内でも激しい運動は避け、こまめな水分補給を徹底。
WBGT値は日向・日陰、屋外・屋内など環境の違いで変化します。「いまの室内の状況」を把握するには、保育室に「WBGT計」を置くのがいちばん。ネット通販やホームセンターで2000円を切る物もありますので、まだ設置してない園のみなさんはぜひ検討してください。子どもたちが活動する「低めの位置」に設置し、定期的に数値を記録・確認するのがベストです。
ちなみにWBGTの予想値が33以上で「熱中症警戒アラート」が発表されます。2024年からは35以上で「熱中症特別警戒アラート」という新基準が設けられましたが、これはまだ発表されたことがありません。今後も出ないことを祈るばかりです。
お金をかけずに室内をちょっと涼しく!
◆扇風機やサーキュレーターの最適配置
冷房がなかなか効かない。それは部屋の隅や家具の裏側に冷気が届かず、どこかに熱気が滞留しているのかもしれません。扇風機やサーキュレーターを上手に活用して空気を循環させましょう。
ポイントはエアコンの風下に向けて置き、冷気を部屋全体に行き渡らせるように空気を動かすことです。ただ、子どもに強い風が直に当たり続けないように首振りさせたり、天井に向けて風を送ったりする工夫も必要ですね。
◆100均グッズで窓からの熱をシャットアウト
室内の暑さの大きな原因は窓から入り込む直射日光と日射熱。これを遮光ネットやアルミ製の遮熱シートで防ぎましょう。100円ショップでも売られていますし、窓に霧吹きで水を吹きかけるだけで装着できるので、とにかく手軽です。
突っ張り棒を使って窓辺に簡易な日除けを作ったり、窓の外にすだれやサンシェードを設置したりするだけでも、入り込む熱を大幅カットできます。もちろん突っ張り棒やすだれも100円ショップで揃います。
「遊び」や「午睡」も工夫次第で安全・快適に!
真夏の暑い時間帯は、室内でも過度に体力を消耗する運動を避け、「静かに涼しく遊ぶ」工夫が必要です。コチラは7月8日の記事「夏の室内あそび」をぜひ参考に。
https://www.hoitomo.jp/special/913/
特に水を使う遊びは室内でも「涼」を感じられますし、子どもの五感を刺激します。
◆午睡は、いつも以上の「間隔」と「確認」
午睡は暑さのピークの時間帯になりますし、寝ている子は体温調節の機能が働きにくくもなります。寝具に熱や湿気がこもらないよう、エアコンと扇風機を併用して室温を26〜28℃、湿度を50〜60%程度(WBGT値なら25程度になると思います)にキープ。敷布団の間隔をいつもより広くして風の通り道を確保しましょう。
また「午睡チェック」も、いつもより多め・慎重に。衣服や髪が汗で濡れていないか、呼吸や顔色に異変がないかはもちろん、暑さで寝相が頻繁に変わるので体勢チェックも必要です。
こまめに「水分補給」と「体のクールダウン」を!
水分補給は「喉が渇く前に」が基本。活動の合間、トイレの後、午睡の前後など、定期的にコップ一杯の水分をとることを決めてしまうのがオススメです。
「お水を飲もうね」だけでなく、「冷たくて美味しいね」「のどが気持ちいいね」といった楽しい声かけをすれば、自発的に飲んでくれるようになりますよ。もちろん保育士さん自身も水分補給を忘れずに、です。
◆手軽なクールダウンのアイデア
活動後のシャワーは体を冷やすのに最適ですが、1日に何度もというわけにはいきませんね。そんなときに身近なアイテムで手軽にクールダウンする方法があります。例えば冷水を入れたスプレーボトルを用意して体に軽く吹きかける。よく絞った冷たいおしぼりで首筋や手首を拭く。これだけで体感温度はぐっと下がります。
3〜4歳児なら自分で「シュッシュッ」とスプレーしますし、ひんやりとした心地よさで気分もリフレッシュできます。
「シンプルなルール」と「アイデア」で夏を乗り切ろう!
また対策に大きな予算をかけなくても、身近なアイデアや低コストのアイテムでできることもあります。子どもたちと一緒に「どうすれば涼しくなるか」を考えるのも、きっと夏ならではの「いい保育活動」になりますよ。
短大の幼児教育学科を卒業後、兵庫県で私立幼稚園での幼稚園教諭からスタート。その後、大阪府北摂の公立保育所と私立認可保育所で保育士として勤務。豊富な保育経験・スキルを有する。現在は、保育学生や保育士が安心して働ける環境を実現する活動を株式会社ワークプロジェクトで実践。保育ポリシーは「保育の正解はこどもが決める」。