2026.10.28
お役立ち情報
保育園の恒例行事「いも掘り」の思い出を経験画に!年齢別の制作アイデア集!

いも掘りは子どもたちが大好きなビッグイベント。秋の青空のもと、土の匂いを感じながら大きなサツマイモを掘り当てた瞬間、興奮や喜びが爆発します。そんな貴重な体験や感動を、単に一日の行事として終わらせるのはもったいない話です。ぜひ「経験画」を作成して、感性や表現力を育む機会にしましょう。制作活動や完成した作品を通して、楽しい思い出がより深く心に刻まれるはずです。
発見や感動を自分の手で表現する「経験画」
土の匂いや感触、引っ張ったツルの強さ、サツマイモが顔を出したときの喜び、掘り出したイモのずっしりとした重み…。子どもたちが五感で捉えた驚きや感動の実体験を表現するのが「経験画」です。
例えば「サツマイモって何色?」と聞かれたら、みなさんはどう答えますか。 紫? 紅色? 赤茶? どれも正解だと思います。でも色は一様じゃありませんね。濃い赤紫の部分、茶色が強い部分、黄色味を帯びた部分など、複雑な色をしています。さらに表面の凹凸、ヒゲ根の生え具合など、色以外にも一つひとつ違いがあります。
それらをしっかりと見て、絵の具を混ぜて本物に近い色を作ろうと試行錯誤したり、ちぎり絵でゴツゴツした質感を表現したりすることで、鋭い観察力や豊かな感性が育まれます。さらに自分が感動したことを整理し、誰かに伝える力を養うこともできます。
ただし年齢によって「できる表現」は異なります。そこで今回は年齢別の「経験画の制作アイデア」を紹介。これをヒントに、ぜひみなさんの園でも工夫してみてくださいね。
【年少クラス】スタンプや手形で描く「おいもアート」
さらに小さな手にも絵の具をつけて、手型で葉っぱやツルを描けば、成長記録としても残る愛らしい作品ができ上がりますよ。
【年中クラス】ダイナミックに描く「はじき絵・ちぎり絵」
また、様々なトーンの紫や赤茶色の折り紙を指で細かくちぎって貼り合わせる「ちぎり絵」も、この年次の子どもたちにピッタリ。細かい作業は指先のトレーニングに、複雑な色の表現は色彩感覚の育成にも効果的ですよ。
【年長クラス】本物をじっくり見て描く「観察画」
まずは「紫、赤、白、少しの黒を混ぜるとどんな色になるかな?」と問いかけ、色作りを体験させるのがいいと思います。その上で「サツマイモは、へこんでるところ、土がついてるところ、ちょっと皮がむけてるところとかで色が違うよね」と気づきを与え、「自分で色を作って描いてみよう!」と導きます。
イモ自体の凹凸やキズ、細かなひげ根の位置などをじっくり観察しながら描くことで、細部までこだわりが詰まった「その子だけ」のリアルなサツマイモを表現できるはずです。
立体工作やごっこ遊びに発展させるのもアリ!
みんなの作品を壁面に掲示して、大きな「いも掘りアート」に仕上げるのも楽しいですね。茶色いクラフト紙を土に見立て、子どもたちのサツマイモを土の中に隠すように貼り付けます。そこに麻紐や緑色のスズランテープのツルを這わせると、土の上と土の中の様子がつながる立体的アートに。茶色いクラフト紙の土を剥がしていけば、当日を再現する「いも掘りごっこ」も楽しめますね。
もちろん最後は「美味しくいただく」ですね!
水やりなどのお世話をし、収穫し、経験画を描き、作品として残す。そして最後は美味しくいただく。一連の活動は子どもたちの五感を刺激し、成長を促す体験でいっぱいです。
もし園庭に余裕があれば、いくつかの品種を育てて見比べたり、食べ比べたりするのもいいと思います。みなさんは、ねっとりとしたシルクスイート派? それともホクホクの鳴門金時派? 子どもたちは、どっち派が多いでしょうね?
短大の幼児教育学科を卒業後、兵庫県で私立幼稚園での幼稚園教諭からスタート。その後、大阪府北摂の公立保育所と私立認可保育所で保育士として勤務。豊富な保育経験・スキルを有する。現在は、保育学生や保育士が安心して働ける環境を実現する活動を株式会社ワークプロジェクトで実践。保育ポリシーは「保育の正解はこどもが決める」。