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2019.05.17

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拡大させない!保育園・幼稚園でできる感染症対策

拡大させない!保育園・幼稚園でできる感染症対策

保育園・幼稚園で欠かすことができない『感染症対策』。園に通う子どもたちは大人に比べて免疫が弱く、病気にとてもかかりやすいからです。誰か一人でもインフルエンザやノロウイルスなどの感染症にかかってしまうと、すぐに園内で広まります。感染症を拡大させないためには、保育士一人ひとりが正しい知識を持って対策する必要があります。今回は保育園・幼稚園が行うべき感染症対策をご紹介させていただきます。

対策の前に、まず感染症についての理解を深める必要があります。ご存知の方はおさらいとしてご覧ください。

病原体は体内に侵入することで感染症にかかる原因となる菌です。病原体には細菌とウイルスの2種類があり、細菌は食中毒、ウイルスはインフルエンザが代表的な症状です。細菌は抗生物質で破壊することができてもウイルスは破壊できない、など、病原体に合った薬を処方しないと効果はありません。保育園で薬を処方することはありませんが、ご自身の体調を測るときに覚えておいた方がよいでしょう。

感染症の感染経路は大きく3つです。

・空気感染
飛沫には水分が含まれるため、体内から放出されるとすぐに落下しますが、水分を含まない病原体が空気に浮遊しているとき、これを吸い込んで起こる感染が空気感染です。
代表例:はしか

・飛沫(ヒマツ)感染
くしゃみや咳をすると口から細かい水滴が飛び散ります。この水滴を飛沫と呼び、ここに病原体が含まれていた場合、その飛沫を吸い込むことで起こる感染です。
代表例:インフルエンザ

・接触感染
病原体が付着したおもちゃや道具に触ってしまったことで起こる感染です。子どもの場合、主に触れた物から病原体が手にうつり、その手を口に入れるなどして感染します。
代表例:食中毒

空気感染は、その病原体が空気に舞ってしまった時点で仕方がない部分もありますが、飛沫感染・接触感染は、日々の注意と対策で極力予防したいところです。

感染症を拡大しないようにするには、まず感染経路を断つ必要があります。具体的にはどのような対策があるのでしょうか。

保育園・幼稚園は狭いコミュニティで運営しています。園がある地域で感染症が発生すれば、その病原体はすぐ近くまで侵入しているかもしれません…。とくに空気が乾燥しやすい冬場は、保育士さん同士で当番や担当を決めて逐一情報を取り寄せ・共有してください。
近隣で感染症が発生していたら初期症状を確認して対策を行います。

加湿器・空気清浄機は体調管理だけでなく感染症にも有効ですが、それは機器が本来の機能を発揮してのお話しです。水が切れたらすぐに補充していますか?フィルターは定期的に掃除・交換されていますか?説明書が見当たらない場合は、メーカー名と機種名・品番を検索してインターネットで閲覧してみてください。

外遊びや散歩から帰ってきたときは手などに病原体が付着している可能性が高いので、手洗いうがいを忘れないように。0歳児・1歳児クラスの小さなお子さんには、保育士さんがおしぼりで手や顔を優しく拭きます。うがいは口中の洗浄(ブクブクうがい)の後に喉の洗浄(ガラガラうがい)をしてください。先に喉の洗浄から行うと、口中に侵入した病原体を飲み込んでしまうことになります。

備品を消毒することで感染経路を防ぐことができます。特に園内のおもちゃはいろんな子どもたちが触れるため、たくさんの菌が付着しています。小さなお子さんはおもちゃを口にいれたり、よだれや鼻水を手で拭いたりするので、感染源となる病原体をまき散らすこともあります。おもちゃはこまめにアルコール消毒を行い、1日の終わりには洗浄を徹底します。

食中毒を患った際の嘔吐や下痢はウイルス性の病原体を含んでおり、アルコールでは消毒できません。嘔吐や下痢が園内の床に付着した場合は、塩素系消毒液を使用して消毒してください。またお子さんの服や布団が汚れてしまう場合もあると思います。その際はその場で洗わず、一度ビニール袋などに入れて保管し、保護者の方に返却するか処分してください。処理を行う際は使い捨てゴム手袋の使用をおすすめします。

ひとたび感染症が発生してしまうと通常の保育に大きな影響が出ます。さらに拡大してしまうと、お子さんが辛いだけでなく、お子さんを預けていただいている保護者の方々にもご迷惑をおかけすることになります。感染症の元となる病原体を侵入させない、拡大させないために正しい知識をもって予防と対策に取り組みましょう。

■監修/新谷ますみ
保育園運営本部で勤務。短大の幼児教育学科を卒業し、保育士・幼稚園教諭資格を取得。結婚後も仕事を続け、出産を機に一度退職。子育てがひと段落して、職場復帰。大切にしている言葉は「失敗しても、じっくり待つ」。

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